今年の夏は北海道の高校生投手に注目が集まりそうだ。
春の投球に各球団首脳クラスが視察
昨年からその力を見せていた投手達の中で、この春に最も注目されたのが、苫小牧中央の斉藤優汰投手だ。188cm91kgという恵まれた体があり、春の地区予選で最速150キロを記録すると、鵡川戦では151キロを記録、北海道大会の1回戦・北海戦でも9回11奪三振2失点の投球を見せた。
この春には12球団のスカウトが視察をし、
西武・渡辺GM:「目を引くピッチャー。ボールの強さは上位でしょう。夏までにもうひとランクアップする可能性がある」
北海道日本ハム・稲葉GM:「体が大きくて、投げっぷりもいい。将来性を感じる。もちろん見ていきたい」
と評価した。スケールの大きさ、投げる球の力などを見ると、将来性を見込んでドラフト1位で指名されてもおかしくない。
また、左腕で最速150キロを記録する門別啓人投手も注目を浴びている。182cm85kgと体もあり、冬の練習中に最速150キロを記録すると、この春は地区大会で9回20奪三振を記録、北海道大会・知内戦では10球団のスカウトが視察する前で9回14奪三振2失点を記録した。
この春は4月に体調不良により2週間練習を自粛、また体重も7kg落ちて80kgとなってしまったが、大会前まで「もう、食べて、食べて食べて。今できることは全てやってきた」と5kg戻していたという。
タイプとしては140キロ前半から中盤の速球と、変化球を織り交ぜる総合力で勝負するタイプの左腕だが、3人体制で視察をした巨人の水野スカウト部長は「スピードを感じる。スライダーにも強さを感じた。夏までにまだ伸びるね」と評価した。
この他にも、148キロ右腕で、センバツの九州国際大付戦で11奪三振の好投を見せたクラーク記念国際・辻田旭輝投手は、その大会後に左膝を疲労骨折していた。春は厳しいかもと話していたが、5月26日の準々決勝で登板し、「投げられて良かった。夏につながる」と話す。
他にも、知内の147キロ左腕・坂本拓己投手、室蘭栄の146キロ右腕・住吉壮野投手、そして東海大札幌では強肩捕手の唐川侑大選手も143キロの速球を投げて注目される。
この夏も各球団の首脳クラスが連日、北海道に足を運ぶ可能性もある。

初視察した西武・渡辺久信GM(56)は「(全国の高校生の中でも)目を引くピッチャー。ボールの強さは上位でしょう。夏までにもうひとランクアップする可能性がある」と評価。延長13回の末にサヨナラ負けを喫した準決勝・札幌第一戦を視察した日本ハム・稲葉篤紀GM(49)も「体が大きくて、投げっぷりもいい。将来性を感じる。(今後も)もちろん。見ていきたい」とうなずく存在だ。
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