花咲徳栄と浦和黎明が練習試合を行い、花咲徳栄のプロ注目スラッガー・藤田大清選手、145キロ右腕・金子翔柾投手、大型左腕・浦和黎明の吉川悠斗投手などの視察に10球団のスカウトが視察した。
注目選手対決・吉川投手は結果出せず
埼玉県の注目選手が対戦するこの試合には、プロ10球団のスカウトが集まった。
浦和黎明の吉川悠斗投手は185cmの大型左腕投手で最速は142キロ、スリークォーターからのキレの良いストレートを投げ、制球力もよく、春季大会で7球団が視察し注目されていた。
しかしこの日は花咲徳栄打線を相手に6四死球と制球に苦しんだ。ホームランも浴びるなど5回を投げて5安打5失点。「ストライクを放らないと勝てないし、相手はバットを振らない。もっと投げ込みなどをして、しっかり制球し続けなければいけない」とアピールの場で力を出せなかったことに唇をかんだ。
それでも、夏の大会に向けて「自分がしっかり投げれば、勢いに乗って勝てると思うので、他の選手が打撃に集中できる投球をしたい。」と話し、「プロや大学など、一個上のレベルのところに、しっかりアピールしたいです」と将来についても話し、プロについても視野に入れている事を明らかにした。
藤田選手は3安打
春に187cm82kgの体から痛烈な打球を飛ばして注目の度合いが明らかに高くなった花咲徳栄の藤田大清選手は、この日は3番で出場し3安打1打点を記録した。高校通算11本塁打と着実に本数を伸ばしているが、この日はホームランは出ず「まだ第1打席で1球で仕留められなかった」と話した。
強打の選手だが50m6.2秒の足に遠投100mの肩もある選手で、強いプロ志望がある。この夏で高校生外野手の中で一気に上位級に入ってくる可能性が高いと思う。
145キロ右腕の金子翔柾投手は、この日は11−1とリードした8回に登板し、2回1安打無失点だった。ただし球速は136キロが最速で、「指のかかりは、いつもよりいい感じだったのですが、コースの真ん中に入ってしまった。久しぶりのナイターで、投げづらい面もありました」と話した。
花咲徳栄では昨年のエース・堀越啓太投手が、同じように高校3年時では140キロ中盤を投げていたが、今年4月に東北福祉大に進むと最速155キロを記録し、大学野球選手権でもその力を見せていた。プロのスカウトも、金子投手にその可能性と期待を持って見ていることだろう。
この練習試合はおそらくプロのスカウトに見てもらう機会として用意されたものだと思う。各選手とも完全に納得という形にはならなかったかもしれないが、最後の戦いとなる夏の大会で引き続き注目されることは間違いない。



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