阿南光で昨年夏の甲子園で登板し、伸びのあるストレートと変化球が注目された森山暁生投手が、この夏初戦を迎えた。
最速は141キロ
森山暁生投手はこの日、最速は141キロ止まりだった。昨年に比べると少しだけ楽に投げても球速がブレずに投げられるようになっていたが、ストレートの威力自体はこの日は少し欠いていた印象を受ける。
それでも141キロのストレートと95キロのカーブを織り交ぜ、鳴門渦潮打線を抑えていった。6回に2アウト2塁から高めのストレートをライト前に運ばれて1失点したものの、7回、8回はストレートの威力があり3者凡退に仕留めた。
しかし、この1点によって0-1で敗れ、初戦敗退となった。9回6安打3奪三振1失点だった。「もっとやれることがあったのかも。いい投球もあったんですけど、自分の弱いところが見えた。僕の下半身の粘りが足りなかった」と話した。
それでも評価の高さは変わらない。この日は12球団22人のスカウトが視察をし、GMなど首脳クラスも視察している。
巨人・水野スカウト部長:「身体が締まり、キレが出てきたと思う。腕の振りも、変化球でも緩む感じがしない」
埼玉西武・渡辺GM:「多彩な変化球を使いこなせている。伸びしろしかない」
東京ヤクルト・橿渕スカウトグループデスク:「カーブとのコンビネーションが印象的で、全盛期の内海のよう」
オリックス・乾スカウト:「まだまだ伸びしろがありそう。要所要所で力を入れる高校生らしからぬ」
試合後に森山投手は「プロに入って、今まで支えてくれた人たちに見てもらいたい」と、プロ志望届を提出することを明らかにし、「初戦で負けてしまって、アピールできるところはない。ここからもっと成長できるか。ドラフトまでの期間で成長した姿を見せられるようにしたい」と、3ヶ月でさらに成長していくと誓った。
まさに内海投手タイプの左腕投手で、ドラフト会議では3位前後での指名が予想される。


スタンドには12球団、22人のスカウトが集結。西武・渡辺GM、巨人・水野スカウト部長ら“大物”も姿を見せた。ヤクルトの橿渕スカウトグループデスクは「カーブとのコンビネーションが印象的で、全盛期の内海とかぶる」と、Gのエースとして2年連続最多勝を獲得した左腕を引き合いに、最大級の賛辞を贈る。

ただ、上位候補にも挙がる左腕を、同県のスターでもある巨人の水野雄仁スカウト部長ら異例のNPB全12球団22人のスカウトが視察に訪れた。西武の渡辺久信GMは「多彩な変化球を使いこなせている。伸びしろしかない」と潜在能力を絶賛。ヤクルトの橿渕聡編成部スカウトグループデスクが「全盛期の内海(哲也=西武)のよう」と巨人時代の11、12年に2年連続でセ・リーグ最多勝を獲得した左腕を同タイプに挙げるなど、高い評価は不変だ。

球場には12球団20人を超えるスカウトが偵察。同じ徳島の池田で「阿波の金太郎」の異名をとった巨人・水野スカウト部長は「身体が締まり、キレが出てきたと思う。腕の振りも、変化球でも緩む感じがしない」と評価。オリックス乾スカウトも「まだまだ伸びしろがありそう。要所要所で力を入れる高校生らしからぬ(投球)」と評した。

恩返しは次のステージで。「ドラフトで指名されることを願って、ここからもっと成長できるかだと思うので」と、プロ志望届を提出する意向を示した。
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