夏の高校野球兵庫大会では、滝川二の坂井陽翔投手が明石南戦で緊急登板し、勝利に結びつける好投を見せた。巨人のスカウトが評価をしている。
4回戦まで温存予定も
この日の3回戦で滝川二は、プロ注目の149キロ右腕・坂井陽翔投手の登板は予定をせず、4番ライトで出場していた。
しかし試合は明石南がリードしながら進み、5回の時点で3-5と2点のリードを奪われていた。強豪チームもリードされたまま終盤に向かうと、徐々に焦りが出てきて逆に空回りするパターンがあるが、登板予定の無かった坂井投手は5回に「行けます」と監督に直訴した。
登板した坂井投手は、角度と伸びのあるストレートとカットボールを投げ、7回2アウトからは5者連続三振を奪うなど実力を発揮する。試合は同点に追いつくと延長10回タイブレークに突入した。坂井選手は表の攻撃でセンター前に2点タイムリーヒットを打って9-5と点差をつけると、その裏を無失点に抑えて見事にチームに逆転勝利をもたらした。
登板については「いつでも投げられますよ、という準備はしていました。心の準備と体の準備は常にしていたので、問題はなかったです」と話し、落ち着いて試合に入れた。そして、「前半は苦しい展開で、後半に点が取れたのでよかった。自分が上がるまでは3人で終わったイニングがなかったので、3人でというのは意識していました」と、3人で終わらすことで攻撃にリズムを作ることを心がけた。
5回7奪三振無失点、この投球に視察した巨人の岸スカウトは「体の力もあり、メンタルも強い。フォークがいい落ち方をする。角度があるのが魅力」と、技術面と精神面を評価した。
兵庫大会はセンバツ準優勝の報徳学園などもおり、これから激戦が予想されるが、信頼できるエースがその力を見せたことで、チームはよりのびのびと戦える事になりそうだ。





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