侍ジャパンU18代表はW杯でアメリカと対戦し、プロ注目のドラフト1位候補左腕・前田悠伍投手が5回2/3を投げて4安打8奪三振で無失点に抑える好投を見せた。この試合には巨人、福岡ソフトバンク、北海道日本ハムの3球団が視察した。
アメリカ打線を抑える
アメリカ打線は4-0で迎えた最終の7回に、安田虎汰郎投手、木村優人投手を攻略し3点を返す。森煌誠投手がリリーフに登板して最後のアウトを奪い、なんとか4-3で逃げ切ったが、アメリカ打線の怖さと共に、先発した前田悠伍投手の凄さを改めて感じさせた。
この日は台風の影響で雨や風も強く、コンディションが良くない状態での登板で、前田投手も球速を140キロ前後に落とすものの、キレが良くコントロールされる前田投手の球だった。ストレートをインコース、アウトコースに真っ直ぐを配球すると、決め球のチェンジアップに球速の緩急をつける。5回2/3で4安打8奪三振無失点、8奪三振のうち、ストレートの三振が4つ、チェンジアップが3つ、カーブが1つだった。
84球を投げた。「米国に投げるのはなかなかできない。楽しもうと思いました」と話し、緊張感は無かったという。変化球を織り交ぜながら打線を抑え、「配球が一辺倒にならなかったのが良かった」と話した。
この日は、巨人、北海道日本ハム、福岡ソフトバンクの3球団が視察した。
北海道日本ハム・稲葉GM:「打者を見て投球ができている。国際大会でも落ち着いて、米国の打者に投げる姿は素晴らしい」
巨人・渡辺スカウト(関西地区担当):「緩急や駆け引きもできる。雨など悪条件に関係なく、結果を残せるのが前田の良いところ」
また、MLBのスカウトは「グッドな投手。チェンジアップやスプリットが特にすごいね」と評価した。
この日の投球でグーンと評価が高くなるということはないと思うが、これが高校1年時にすごかった前田投手の投球で、この内容でアメリカも抑えた所が評価できる。球速なども注目される所だが、前田投手の良さはキレの良いストレートをインコースに投げ、変化球とのコンビネーションで抑える力で、たとえ将来150キロを記録しても、この投球スタイルで勝てる投手になるのではないかと思う。
阪神は春先に前田投手をドラフト1位候補と評価していたと思うが、今もドラフト1位候補ならばこの台湾に視察に来ていたと思う。ドラフト1位候補としている選手をこの時期の投球を視察しないことはない。視察に訪れたこの日の3球団の指名が注目される。



コメント