センバツNO.1左腕と注目される八戸学院光星の洗平比呂投手が、最速146キロの速球を軸に9回156球を投げて2失点の好投を見せた。9回にも144キロを記録した。
「スピードの平均も上がっている」
洗平比呂投手はこの日、球場の球速表示は142キロが最速で、初回は132キロなどとひょうじされていたが、ネット裏で視察していた複数のプロのスカウトのスピードガンでは146キロを記録していた。
この日はストレートとスライダーを中心に組み立てたものの、昨秋の明治神宮大会で大阪桐蔭から9点を奪っている関東第一打線が変化球のボール球を見逃し、安打を重ねられて9回で156球を投げて9安打、6つの三振しか奪えない全体的には苦しい投球となった。それでも、粘り強くこのコンビネーションを続け、インコースを攻める投球を続けて9回を投げきり2失点に押さえた。
5回には1点を失いなおも連続四球で満塁のピンチだったが、追加点を許さなかった。「今までなら崩れてしまっていたが粘り切れました」と話した。また9回にも144キロを記録し、「この冬は体を大きくした。これだけ投げられたのは少なからず効果が出ているのかなと思う」と体重5kg増と体力面を強化してきた成果を強調した。
この投球に視察をしていた東京ヤクルトの斎藤スカウトは「この時期にこれだけ出せれば十分。もともとキレで勝負するタイプだが、スピードの平均も上がっている」と評価すると、中日・松永スカウト部長も「強くなっている」とストレートの強さを評価した。
東京チャンピオンを倒し、次戦では明治神宮大会チャンピオンの星稜と対戦する。洗平投手は「きょうは60、70点。四球が多くならないように修正したい」と早くも星稜戦に目を向けた。
坂井投手も146キロ
関東第一で150キロを目指していた坂井遼投手は、最速146キロを記録した。甲子園のスピードガンも徐々に球速が出るようになった8回から登板すると、ストレートは140キロ台を連発し、得意の高めのストレートで空振りを奪った。
一方で2-1とリードした9回には先頭打者の安打から犠打と野選でピンチを広げ、犠牲フライで同点に追いつかれると、タイブレークでは10回は無失点に抑えたものの11回に3失点し試合に敗れた。
「いつも以上の力は出せたがチームが勝たなければ次に繋がらない。夏は勝てる投手になりたい」と話した。
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