大阪桐蔭のエースが力を見せた。154キロ右腕の平嶋桂知投手が今大会最速の149キロを記録し、北海を7回4安打7奪三振1失点に抑えた。
「エースなんだという気持ち」
平嶋桂知投手は序盤から140キロ中盤の速球を軸に北海打線を抑えていく。制球がアバウトではあるがストレートでも変化球でもストライクを取り、北海の打者を追い込んでいった。
4回には先頭から三者連続安打でノーアウト満塁となったが、後続の4人を味方のエラーの1点しか与えず、5回、6回、7回はパーフェクト投球で7回4安打無四球1失点の投球だった。「このチームのエースなんだという強い気持ちで、相手を圧倒する投球をしたかった」と話し、その言葉どおりの投球だった。
平嶋投手は「冬は制球を改善しようと練習してきた。」と話し、制球の課題に取り組んだ。秋も背番号1を着けて投げたが与四死球率が4.88と多く、制球が課題とされてきた。しかしセンバツ大会直前にグラブをやや右腰側に置いて始動するようにした所、。「右足の押し込みを意識したかった。グラブが体の右側にあると、その感覚がつかみやすかった」と話した。巨人の菅野投手も同じようなフォームに変えた事がある。
この日視察したスカウトからは、大会NO.1の球速を記録した点などを評価された。
東京ヤクルト・橿渕スカウトグループデスク:「体格に恵まれ、球に角度がある。ツーシームなど球種が豊富」
中日・松永スカウト部長:「一番の魅力はスピード。変化球でストライクも取れる。体も大きく将来性は十分」
阪神・岡本スカウト:「直球は速く落ち球で空振りも取れる。間違いなくいい投手」
上体で投げる所はまだ残っており、西谷監督からも「下半身を使って投げなさい」と何度も指導をされているという平嶋投手、まだまだ成長の余地がいろいろとある投手で、将来性を評価できる。
怪物・森陽樹投手や高い制球力と完成度でこの日もリリーフで登板した中野大虎投手といった2年生の台頭もあるが、大阪桐蔭のエースとしてこの春、そして夏も君臨し、良い進路の決断をしてほしい。




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