愛工大名電の149キロ右腕・伊東尚輝投手が大舞台で延長10回タイブレークまでを完投し、成長した姿を見せた。
「投げっぷりが良い」
愛工大名電はこの日、背番号10を着けた伊東尚輝投手が先発し、報徳学園の今朝丸裕喜投手と、149キロvs150キロ右腕対決となった。
初回に1安打を許すも、角度のある最速144キロの速球で2つの三振を奪う。2回には先頭から2者連続安打を許すも併殺で抑えた。その後も報徳学園打線に毎回のように安打を許したものの、最後はストレートの角度で飛球や三振に打ち取り、9回まで1失点に抑える好投を見せた。
表に1点を勝ち越したタイブレークでは、野選と押し出し四球で同点とされ、最後はサヨナラ打を打たれてマウンドに座り込んだが、9回0/3を投げて11安打を許したものの129球で8奪三振、2四球という内容で素晴らしい投球だった。
愛工大名電は、背番号1の左腕エース・大泉塁翔投手に140キロ右腕・古谷龍斗投手などもおり、伊東投手は149キロの速球を投げるが、昨秋は6試合で13回2/3だけの投球で、17個の三振を奪うも17安打を許し、防御率が5.27と良くなかった。しかし、この日の投球は安打を許したものの、失点を抑えることができ、秋からの成長が見られた。
視察した横浜DeNAの永池スカウトも、「投げっぷりがいい。コントロールもいいし、これからが楽しみ」と話す。今大会でも上位レベルに入ってくる投球だったと思う。
この日は報徳学園のプロ注目右腕・今朝丸投手との投げ合いとなったが、「思い切ってやれたけど、相手が一枚上手だった。夏にまた甲子園に戻ってきたい」と話した。登板の無かったエース左腕の大泉投手も「今日は尚輝がいい投球をしてくれた。夏は自分が投げて勝ちたい」と話し、夏に視線を向けた。



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