メジャーリーグのスカウトも注目をした菅高校の143キロ右腕・岩瀬将投手がこの夏初登板し、9回4安打7奪三振1失点で完投勝利を挙げた。この試合には横浜DeNA、広島、千葉ロッテの3球団が視察した。
「上でやるぞという気持ち」
岩瀬将投手は180cm83kgと良い体格があり、バランス良く腕をしならせて投げることができる右腕投手で、最速は143キロを記録し、神奈川の公立高校の選手ながら春にはメジャーリーグのスカウトも練習を視察するなど、多くの球団のスカウトが視察をしていた。
この日の逗子開成戦で先発をすると、最速は138キロを記録し、緩い変化球も織り交ぜる投球で、9回4安打7奪三振1失点、2回には雨によって約1時間の中断があったものの、「動揺はしましたが、中断中もブルペンで投げて調子を戻せた」と気持ちを切ることなく完投勝利した。
岩瀬投手は「調子が良いとは言えないが、良い感じに逃げることができた。最初は緊張で乱れましたが、自分の球が通用するとわかり自信になった」と話した。
この日は横浜DeNA、千葉ロッテ、広島の3球団が視察し、横浜DeNAの永池スカウトは「制球力が向上し、変化球でストライクが取れるようになった。それを見られたのは収穫」と評価した。
アメリカのサンディエゴで生まれたという菅投手、5歳で日本に移り住むと小学校の野球チームでプレーを始め、中学も部活の軟式野球部でプレーし、公立の菅高校に進学した。
昨年秋に県外の強豪私学と練習試合を行い、14奪三振を記録した。相手の監督に「こんなに三振を取られたのは十何年ぶりだ」と褒められ、「いばらの道を目指そうと思った。そこからプロでやるという気持ちが芽生えた」とプロ入りの意思を持ち始めた。
育成枠でもOKのプロ志望を口にしている岩瀬投手、次戦は第1シードの向上高校との試合となる。「完全にチャレンジャーなので。物怖じせず、自分の球がどこまで通用するか。3年間鍛え上げてきたものを出し惜しみなく発揮し、強豪にどれだけ通用するか見てもらいたい」と話した。




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