夏の高校野球大阪大会では、大阪桐蔭が東海大大阪仰星を3-1で下し、甲子園出場を決めた。2年生の怪物右腕・森陽樹投手が9回15奪三振1失点の快投を見せた。
甲子園で化けるか
決勝のマウンドで2年生の怪物候補・森陽樹投手が躍動した。190cmの長身から152キロの速球を投げる投手で、1年秋もその圧倒的な威力が注目されていた。しかしこの春のセンバツでは鳴りを潜める。角度はあるものの本調子でなかったことは明らかだった。
この日は初回に2アウト満塁のピンチを背負うも無失点で切り抜けると、3回2アウトから5回まで5者連続空振り三振と圧倒的なピッチングを見せる。「回を追うごと上半身と下半身が絡んできた」と尻上がりに調子を上げた。
8回の2アウト1,2塁からライト線に2ベースヒットを浴びて1失点するも、その後も強いストレートでお仕込み9回を完投、15個の三振を奪い1失点に抑えた。最速は150キロを記録した。
これが公式戦初完投だった。森投手は「本当にうれしい気持ちでいっぱいです。春センバツで悔しい負け方して、そこからやってきたので。絶対勝つという強い気持ちを持って、63人全員で勝って日本一になりたいと思います」と話した。
西谷監督も「完投するという気持ちは全くなく、いけるところまで飛ばしていけと言っていました。いつも以上の表情で投げていましたので、最後まで託そうと思いました」と話し、森投手に1試合を任せきった。
すでに投球は報徳学園の今朝丸裕喜投手くらいの力を持っている。高身長から角度のあるストレートは140キロ台中盤から後半を記録し、カットボール、スプリット、カーブなどの変化球も効果的に使える。
後は大舞台で持っている力を発揮すれば、いよいよ怪物が覚醒する時となる。来年のドラフト候補右腕に注目したい。




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