関東第一のエースでリリーバーの坂井遼投手は、甲子園決勝のタイブレークで力尽きた。それでも今大会は5試合全てで投げて自責点0、防御率0.00を記録した。
「全力を出し切れました」
今日も万全のリレーだった。先発の畠中鉄心投手がランナーを背負っても無失点で切り抜ける投球で6回を無失点に抑えると、7回から坂井遼投手が登板した。坂井投手もややコントロールに乱れがあったものの、球の力で押し込む投球で外野フライに抑え、9回まで0-0で進んだ。
決勝戦で初のタイブレークとなった延長10回、ノーアウト1,2塁から先頭打者にバスターでヒットを許してノーアウト満塁とされた。ここで力で抑えに行ったものの押し出しの四球を与えると準決勝で好投した大後武尊投手に交代し、今大会初めてマウンドを譲った。
タイブレークでの投球に「弱さが出た。自分のせい」と話した。今大会は5試合全てでリリーフで登板し、18回2/3を自責点0で抑え「今の自分の全力を出し切れました。」と話したが、「でも、母だったり支えてくれた人に優勝を届けたかった」と悔しさも見せた。
中学時代は学校をサボったりする時期もあり、二人でクラス母親に迷惑をかけた時もあった。「野球だけは続けなさい。そしてどんな時も全力で投げなさい」と母親に声をかけられ続けてきた野球、甲子園の決勝という舞台に立つことができ、母への恩返しと共に「甲子園は人生を変えてくれました」と話した。
将来についてはプロ入りの気持ちが強いものの、この日は「プロ志望届を出すか出さないかは、もう少し監督さんと話そうかな」と明言はしなかった。それでもおそらく夢にむかって真っ直ぐに進んでいくはずだ。プロ志望届を提出すれば、ドラフト下位で指名されると予想する。
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