北海・幌村魅影選手はトヨタ自動車東日本、大石広那捕手は日本製鉄室蘭シャークスからプロ入り目指す

北海高校で昨年夏の甲子園に出場した北海高の幌村魅影選手と大石広那捕手が、それぞれ社会人チームに進み３年後のプロ入りを目指す。

社会人や大学から誘いもあったが

幌村魅影選手選手は昨年夏の甲子園に出場すると、ショートの守備で安定感あるプレーを見せて注目された。初戦の明豊戦で５番ショートで出場して２安打を放つと、その後に右手中指を骨折したものの出場を続け、２回戦の浜松開誠館戦は代打で出場して安打を放った。

プロも注目をしたことで一時期はプロ志望届を提出することも考えたが、今春のセンバツでは初戦の大阪桐蔭戦で４打数ノーヒットに終わり、「今はプロは難しい。すごい選手が集まる場所で、しっかり経験を積んだ方がプロに近い」と判断し、プロ志望届を提出せず、３年でプロ入りができる社会人チームに進むことを決めた。

北海道やそれ以外の地域からの社会人チームや大学から誘いを受けたものの、今年春の大会終了後にトヨタ自動車東日本の練習体験に参加し、「1番環境も良かったし、自分が成長できる場所だなと感じた」と、入部することを決めた。チームには大谷翔平選手の兄の大谷龍太コーチがおり、「若々しくアピールしてくれ」と声をかけられているという。

１月中旬からチームに合流するが、まずは得意の守備について、「1番の自分の武器だと思うので、そこで人よりもちょっと華麗といいますか、この人にしかできないプレーというのを見いだしていきたい。アピールして注目される選手に」と話した。

守備力についてはかなりの評価をされるレベルにある選手で、特に送球の正確さは今年注目された高校生遊撃手の中でも上の方に来る選手だと思う。あとは打撃、昨夏の打撃は、プロでも行けるというものを少し感じさせてくれたので、その打撃をさらに強く、そして確実にしたい。

１５１キロ右腕を追って

同じくプロが注目した大石広那捕手は、道内の日本製鐵室蘭シャークスに進む。「甘い世界じゃない。そういう場所で試したいとく気持ちが強かった」と話す。大学進学の道もあったが、地区の児童会館で働く母に女手一つで育てられ、「社会人に行って、自立して、プロ野球選手っていう恩返しが1番いい形」と話した。

チームには昨年にバッテリーを組んだ岡田彗斗投手がおり、現在は１５１キロ右腕となっている。「岡田さんからは覚悟を持ってこいよと言われた」と話し、「即戦力でプロに行くような選手がいる中で、自分を試したい」と話し、「言い方は悪いですけど、死ぬ気で3年目にプロ野球に行くっていう気持ち」と、プロ入りの気持ちを強く語った。

捕手としてキャッチングのうまさに定評があり、勝負強い打撃ができる。二塁送球１．９秒の肩と打撃を３年間で磨いてアピールし、３年でプロ入りを叶えたい。大石選手は「幌村がプロに行って自分が行けないと悔しい。だいぶ意識する」と話し、共に刺激ををし合ってプロ入りを目指す。