春季高校野球愛知大会3回戦、昨春センバツに出場した愛工大名電高校と豊川高校の注目の一戦が行われ、豊川高校が3-1で勝利した。プロ注目のエース右腕・中西浩平投手が先発すると、強豪相手に9回1失点完投の投球で、チームを夏のシード獲得に導いた。
9回1失点、練習試合含め初完投!愛工大名電を撃破し夏のシード獲得
豊川高校のエース・中西浩平投手が愛工大名電高校打線を相手に粘りの投球を見せた。7四死球を与えるなど毎回のように走者を背負う苦しい展開で、3回には1アウトから四死球と味方のエラーで1失点したものの、その後は要所をしっかりと締め、4安打1失点という内容で9回を投げきった。これが、練習試合を含めても自身初めての完投であった。
「勝ちに飢えた集団なので、きょうは絶対にシードを取りにいこうと。まだ50点くらいだけど、先制されたところで1点に抑えられたのは成長」と、勝利への強い思いを語った。試合終了の瞬間には、右手のこぶしを何度も力強く握りしめ、喜びを爆発させた。
最速152キロ、荒削りながら魅力十分!DeNA永池スカウトも「楽しみ」
中西浩平投手は、身長182cm84kgの右腕。3月の練習試合で150キロを記録すると、今大会の初戦では自己最速となる152キロを計測するなど、そのストレートには力があり、空振りを奪うことができるのが持ち味である。この日の試合ではスカウトのガンで146キロをマークした。序盤は力みが入り、制球や球威に課題が見られたが、試合の中で修正し、尻上がりに調子を上げていった。荒削りな部分もありながら投手としてのポテンシャルは高い。
この日は中日や横浜DeNAなど5球団のスカウトが視察に訪れ、DeNAベイスターズの永池スカウトは、中西投手の投球に対し、
横浜DeNA・永池スカウト:「球に力があって、伸びしろも含めて楽しみ」
と話し、その将来性に期待を示した。
モイセエフ選手に続きプロへ!夏まで全部優勝目指すエース
豊川高校の先輩には、昨年のドラフト会議で東京ヤクルトに2位指名されたモイセエフ ニキータ選手がいる。中西投手は、「背中を追ってプロに行きたい」とそのモイセエフ選手の背中を追ってプロ入りを目指している。
長谷川裕記監督は、「今の豊川に必要なのは公式戦での勝利。本気で優勝を狙うぞ」と、まずはこの春の大会の優勝を力強く目指している。中西投手も、「ここから夏まで全部優勝するつもり」と語り、エースとしてチームを牽引していく覚悟を示した。
今回の愛工大名電戦勝利、夏のシード獲得はまだ通過点に過ぎない。チームには142キロの速球を投げる平野将馬投手もおり、春・夏の愛知の中心に豊川がいる。
中西浩平投手 プロフィール
- 氏名: 中西 浩平(なかにし こうへい)
- 所属: 豊川高等学校 3年
- 出身: 愛知県豊川市
- 投打: 右投右打
- 身長: 180cm
- 最速: 152キロ
- 特徴: プロ注目の本格派右腕。最速152キロの力強いストレートが武器。粘り強い投球で要所を抑える。夏のシード獲得、そして甲子園出場、プロ入りを目指す。

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