春季近畿地区高校野球大会は24日、1回戦が行われ、天理(奈良1位)は今春センバツ準優勝の智弁和歌山に3-7で敗れた。プロ注目でU-18日本代表候補にも名を連ねる天理の4番・赤埴幸輝遊撃手(3年)は、3打数1安打で敗戦という結果に終わり、試合後は社会人野球へ進む意向を明言。最後の夏へ向けて課題克服を誓った。
U-18代表候補・赤埴幸輝選手、悔しい初戦敗退
「4番・遊撃」で出場した赤埴幸輝選手だったが、チームは強豪・智弁和歌山の前に涙をのんだ。天理は投手陣が5人で合計12与四死球と制球に苦しみ、智弁和歌山に主導権を握られた。赤埴選手は、二ゴロ、右飛、四球の後、1-7で迎えた8回1死一塁の第4打席でライトへヒットを放ち、チームの追加点につなげたものの、タイミングがやや遅かった。
試合後には「なかなか自分たちの攻撃、プレーができなかった。そこが一番、悔いが残る」と、チームとしての力を出し切れなかったことを悔やんだ。
ドラフト候補の決断「社会人野球へ」 夏へ向け課題克服誓う
高校生遊撃手として、180cm83kgと上背がありながらもフットワークの良い守備が注目されて、今秋のドラフト候補としても名前が挙がっていた赤埴選手だが、試合後、卒業後はプロ志望届を提出せず、社会人野球の道へ進むことを明らかにした。
最後の夏に向けて「もっと守備の正確性を高めていきたいですし、打撃でも一球で仕留める強さを磨いていきたい」と話す。センバツでも初戦の山梨学院戦で1番ショートで出場するも、2つの四球を選んだものの3打数ノーヒットで初戦敗退だった。今回は4番として出場をしているが、昨年は鋭い打球も飛ばしており、打撃のスタイルがまだ固まっていないような印象も受ける。
センバツでも大型の高校生遊撃手として、将来性を高く評価する声が各球団のスカウトから挙がったが、ショートの守備の形など抽象的な評価で、この夏までにその特徴は具体化されてくれば、明確にドラフト指名候補となってくると思われたが、現時点ではまだその姿を、スカウトも本人も明確にできなかった。社会人野球に進むことで、3年間でというプロへの思いも感じさせるが、高いレベルで自分のスタイルを確立させてプロ入りを目指したい。
いずれにしてもまずは高校最後の夏、赤埴選手がどのようなプレーを見せるのか注目したい。
赤埴幸輝選手 プロフィール
- 氏名:赤埴 幸輝(あかはに こうき)
- 所属:天理高校(3年)
- ポジション:遊撃手
- 投打:調査中
- 主な特徴や実績:U-18日本代表候補にも選ばれる世代屈指の遊撃手。2025年春季近畿大会1回戦の智弁和歌山戦では4番打者として出場し、3打数1安打。高校卒業後は社会人野球へ進むことを表明。夏の大会へ向け、守備の正確性と打撃における一球で仕留める強さを課題として挙げている。

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