高校野球の春季東海大会では、豊川(愛知)が桐陽(静岡)に17-5で7回コールド勝利し、初戦を突破した。プロ注目の152キロ右腕・中西浩平投手(3年)は先発し5回を投げ9安打5失点と苦しい内容だったが最速147キロを記録、視察したNPB7球団のスカウトからは将来性を評価する声が上がった。
「個人的には情けない」
この日の先発マウンドに上がった中西浩平投手だったが、本来の力を発揮するには至らなかった。最速は147キロを計測したものの、桐陽打線に9本のヒットを浴び5失点。三者凡退に抑えたのは2回のみと、ランナーを背負う苦しい投球が続いた。「リリースポイントがバラバラだった。自分の投球は一切できなかった。抜け球の多さを修正しようと県大会から取り組んできたけど、そこを出すことができなかった。」と話した。試合は17−5で7回コールドで勝利を収めたが、「チームとしては勝つことができましたけど、個人的には情けなく、悔しい結果になりました」と悔しさを見せた。
身長183cm84kgの恵まれた体格から最速152キロの速球を投げ、期待の投手と注目されている。しかし豊川の長谷川裕記監督は「これではダメ。相手打線を普通に抑えくれるような力は持っていると思う。高い目標を持っているので、このままではダメだと自覚してやっていかないといけない。全てが課題だと思います」と、エースへの期待ゆえに厳しい言葉でさらなる奮起を促した。
阪神スカウトは将来性を評価「もうひと伸び、ふた伸びするのではないか」
この日の試合にはNPB7球団のスカウトが視察に訪れた。苦しい投球内容となった中西投手だが、
阪神・筒井和也スカウト:「体に力があり、将来的にはもうひと伸び、ふた伸びするのではないかと期待しています」
と話し、体のパワーを評価して将来の成長に期待を寄せた。
まだまだ粗さも残るものの、大型右腕で152キロの球威を見せる右腕が、夏にこの日の投球からどこまで成長したピッチングを見せるのか、注目したい。
中西浩平投手 プロフィール
- 氏名:中西 浩平(なかにし こうへい)
- 生年月日:2007年6月26日
- 出身地:三重県伊勢市
- 経歴:三重伊勢ボーイズ(小学5年) – 奥伊勢松阪リトルシニア(中学) – 豊川高校(3年)
- 投打:右投右打
- 身長・体重:183cm・84kg
- ポジション:投手
- 主な特徴や実績:最速152キロのストレートを誇るプロ注目右腕。2025年春季東海大会1回戦の桐陽戦では先発し5回5失点ながらチームの勝利に貢献。NPB7球団のスカウトが視察し、阪神の筒井和也スカウトから将来性を評価される。豊川高校では1年夏からベンチ入りし、2年春には選抜甲子園出場。50メートル走6秒5、遠投115メートル。

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