愛知県高野連の招待試合が5月31日、刈谷球場で行われ、2022年夏の甲子園優勝校である仙台育英(宮城)が昨夏の愛知王者・中京大中京と対戦し、5-1で勝利した。試合は降雨による3時間の中断を挟む難しいコンディションとなったが、仙台育英のプロ注目左腕・吉川陽大投手(3年)が8回11奪三振の快投を見せ、名古屋市緑区出身の4番・川尻結大捕手(3年)が高校通算17号となる凱旋の3ランを放った。
仙台育英の投打の注目選手が活躍
仙台育英のプロ注目左腕・吉川陽大投手が、強豪・中京大中京を相手にしても圧倒的なピッチングを見せた。試合が雨で3時間中断したにもかかわらず、8回を投げ抜き11個の三振を奪う好投。力強いストレートとキレのある変化球で相手打線に的を絞らせず、チームの勝利に大きく貢献した。
吉川投手はこの春に須江監督と相談し、プロ一本で行くことを決めたという。上背がある左腕投手ではないが、140キロ中盤のキレあるストレートとスライダーは魅力で、これから夏にかけてプロのスカウトの視察が続いてゆきそうだ。
また、この日は、「愛知での試合がとても楽しみだった」と語る仙台育英の4番でこちらもプロ注目の・川尻結大捕手が鮮烈な一発を放った。2-0で迎えた7回、中京大中京の投手からレフトへ高校通算17号となる3ランホームランを叩き込んだ。名古屋市緑区出身で、スタンドには家族も応援に駆けつけていたという川尻捕手。「仙台で野球をやらせてもらっているので、本塁打を見せられてよかった」と話した。夏の甲子園では準優勝をした2023年はベンチ外だった川尻捕手。4番・捕手としてチームを牽引し、最後の夏は甲子園での活躍を誓う。
中京大中京・岡部純陽主将、意地の適時三塁打も夏へ課題
敗れた中京大中京だったが、主将の岡部純陽捕手が意地を見せた。0-5で迎えた8回2死一塁の場面で、仙台育英の吉川投手から初球のスライダーを捉え、右中間へ運ぶ適時三塁打を放ち1点を返した。岡部主将は「甘い球を1球で仕留められてよかったけど、もっと早く対応できるようにならないといけない。チームとしてボール球を振らされてしまったことが反省」と、夏の大会へ向けて課題を口にした。
なお、同日に予定されていた仙台育英対至学館の第2試合は雨天中止となった。1日には小牧市民球場で、名古屋たちばな高校と名城大学附属高校がそれぞれ仙台育英高校と対戦する予定だ。
吉川陽大投手 プロフィール
- 氏名:吉川 陽大(きっかわ はると)
- 所属:仙台育英高校(3年)
- ポジション:投手
- 投打:左投(打席は調査中)
- 主な特徴や実績:プロ注目の左腕。2025年愛知県高野連招待試合の中京大中京戦で先発し、8回11奪三振1失点の好投を見せた。
川尻結大捕手 プロフィール
- 氏名:川尻 結大(かわしり ゆうだい)
- 所属:仙台育英高校(3年)
- 出身地:名古屋市緑区
- ポジション:捕手
- 投打:調査中
- 主な特徴や実績:仙台育英高校の4番打者。2025年愛知県高野連招待試合の中京大中京戦で高校通算17号となる3ラン本塁打を放つ。


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