全国高校野球選手権神奈川大会は決勝戦が行われ、2年連続の夏の甲子園出場を目指した東海大相模が、ライバルの横浜に敗れ、準優勝に終わった。春に右肘を故障し、戦列を離れていたエースの福田拓翔投手(3年)は6回からリリーフ登板したが、横浜打線の勢いを止められず4失点。試合後、涙はなく、仲間や監督への感謝を口にし、すがすがしい表情で高校野球生活を締めくくった。
監督、仲間と乗り越えたリハビリ「本当に感謝しかない」
「本当に苦しい時も多かったが、最高の仲間と最後の夏を戦えたことは本当に楽しかった。悔いなく終われた」。試合後、福田拓翔投手はすっきりとした表情で語った。昨夏の甲子園でも活躍した最速152キロ右腕を、この春、右肘の故障が襲った。苦しいリハビリ期間を支えたのは、原俊介監督(49)と仲間たちの存在だった。
夜遅くまでトレーニングに付き合うこともあったという原監督との二人三脚。「原先生にサポートしていただいてこうして投げているので、本当に感謝しかない」。そして、仲間からの「福田がいないと勝てないんだからもっと頑張れ」という言葉に、胸が熱くなったという。多くの支えがあって、再び夏の決勝のマウンドに立つことができた。
6回からリリーフも横浜打線に力尽きる
この日の決勝は、昨夏の再戦となった横浜との宿命の対決。東海大相模は3回に3ラン本塁打で先制するも、逆転を許し3-7で迎えた6回から、エース福田投手がマウンドへ。しかし、8回に制球を乱し4失点。横浜打線の勢いに飲み込まれる形となった。
準決勝では、2点を追う7回から登板し、3回無失点の好リリーフでサヨナラ勝ちを呼び込んでいたが、再び甲子園で投げる夢は、あと一歩で途絶えた。
プロへの道は「決められない」熟考の構え
進路については、昨年の藤田琉生投手(北海道日本ハムドラフト2位)と同じように、最後の夏に成長を見せてプロ入りすることを目指してきた。しかしこの日、試合後に進路について聞かれると、「けがもあって決められない」と話し熟考する構えを見せた。
昨年の投球を見ても、万全であれば藤田投手と同じ位かそれ以上になるかもしれないと見られており、今年注目されている石垣元気投手や大阪桐蔭の森陽樹投手と並んでトップクラスと評価されるのではないかと見られていた。
故障については、もしかすると手術も必要になるかもしれない。しかし、巨人でエースとなっている山崎伊織投手が東海大4年時に同じように右ひじの故障により、大学4年の6月にトミー・ジョン手術を受けたが、巨人がドラフト2位で指名をした。2021年はリハビリで投げられなかったが、2022年には5勝、2023年には10勝を挙げている。このように、福田投手を高く評価し、獲得を望む球団が手術とリハビリの期間を込みで評価し、比較的高い順位で指名する可能性は十分にある。
そのために、プロ志望届を提出し、プロ側と故障についての情報を共有していく事になるのではないかと思うが、本人と直接ではなく、プロ志望届の前にその情報共有は行われていくのではないかと思う。特に巨人出身の原俊介監督、そして原辰徳氏といった東海大系列と縁の強い巨人の動きが注目され、東海大の長谷川監督なども獲得を狙っているとは思うが、最終的には福田投手がどのように決断するかとなるだろう。
プロ志望届が提出された時には、プロ側とある程度、話しができている状態になっているのではないかと思う。
中村選手は大学進学
一方、この日も先制のホームランを放つなど、スラッガーとして注目された中村龍之介選手は、今後は大学に進学てプロ入を目指すことを表明した。「チームに求められるような選手、そして苦しい状況でも自分のバッティングが出来るような選手になりたい」と話し、将来のプロ入りを目指す。
福田拓翔投手 プロフィール
- 氏名:福田 拓翔(ふくだ たくと)
- 所属:東海大学付属相模高校(3年)
- ポジション:投手
- 投打:右投
- 主な特徴や実績:最速152キロを誇る右腕。2025年春に右肘を故障するも、夏の神奈川大会で復帰。決勝で横浜に敗れるも、準決勝では3回無失点の好リリーフを見せた。昨夏の甲子園ではベスト8進出に貢献。





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