鳥取城北の140キロWエースが初戦敗退、田中勇飛投手148キロ記録&鈴木欧音投手4回零封も大学で成長目指す

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全国高校野球選手権の甲子園大会2日目では、2年連続出場の鳥取城北(鳥取)が2022年王者の仙台育英(宮城)に0-5で敗れ、13年ぶりの初戦突破はならなかった。鳥取勢としても夏の甲子園10大会連続の初戦敗退。先発したエース・田中勇飛投手(3年)が自己最速を更新する148キロをマークすれば、2番手の鈴木欧音投手(3年)も4回無失点と好投するなど、強力なダブルエースで仙台育英に挑んだが、強豪の壁に阻まれた。

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兄の雪辱へ…鈴木欧音、4回5K無失点の快投

「去年はふがいなかった。リベンジしたかった」。0-5と劣勢の5回からマウンドに上がった背番号10の鈴木欧音投手。昨夏、明徳義塾戦でリリーフするも3四死球と乱れた悔しさを胸に、聖地のマウンドで躍動した。強力・仙台育英打線を相手に4回を2安打無失点、5奪三振と完璧なリリーフ。「軸が安定したことで球速が上がり、変化球で空振りが取れるようになった」というとおり、最速147キロ右腕に成長した姿を見せつけた。

3年前、鳥取商業に在籍していた兄・志登さんが、同じ仙台育英に0-10で敗れていた。「いい報告ができます」と、兄の無念を少しだけ晴らし、笑顔を見せた。昨夏は背番号1だったが、今夏はライバルの田中にエースナンバーを譲った。「田中の方が上ということ。負けたくない思いはありました」。田中投手が4失点して降板して受け継いだマウンドで、その悔しさも力に変えた。

卒業後は大学に進学し、プロを目指す。「甲子園に出たからこその思いを持って、野球を続けます」と話す。147キロ右腕は大学でも注目される投手になりそうだ。

エース田中勇飛、自己最速148キロもアクシデントに泣く

先発したエースの田中勇飛投手は初回、ピンチを招きながらも、右サイドから繰り出される140キロ台のストレートと小さくすべるスライダーでで仙台育英の3番、4番を連続三振を奪った。この日は自己最速を2キロ更新する148キロを計測するなど、力のある投球で強打線に立ち向かった。

しかし3回、打席で右足甲に死球を受けるアクシデント。「少し痛みがあったが、言い訳はしたくない」とマウンドに立ち続けたが、4回に6安打を集中され4失点。5回途中で無念の降板となった。試合後、「3年間の思いがこみ上げてきた」とロッカールームで涙を流した。そして「大学に進んで勝負したい」と話し、大学進学の意志を示した。

上から投げ下ろすきれいなストレートの回転が流行る中で、スリークォーターからの横に動く球を投げる。しかし指にかかった時にはアウトローに140キロ後半の速球が糸を引くように吸い込まれる。まだまだ発展途上の投手だが、素晴らしい素質を見せていた。田中投手も将来が注目される。

鈴木欧音投手 プロフィール

  • 氏名:鈴木 欧音(すずき おと)
  • 生年月日:2008年2月15日
  • 出身地:鳥取県八頭町
  • 経歴:船岡スポーツ少年団(小1) – 八頭ボーイズ(中3時全国大会出場) – 鳥取城北高校(3年)
  • 投打:右投右打
  • 身長・体重:180cm・78kg
  • ポジション:投手
  • 主な特徴や実績:最速147キロ右腕。2025年夏の甲子園1回戦・仙台育英戦でリリーフ登板し、4回2安打無失点5奪三振と好投。兄・志登さんも元高校球児。卒業後は大学進学を経てプロを目指す。

田中勇飛投手 プロフィール

  • 氏名:田中 勇飛(たなか ゆうひ)
  • 所属:鳥取城北高校(3年)
  • ポジション:投手
  • 投打:右投
  • 主な特徴や実績:最速148キロ右腕。鳥取城北のエース。2025年夏の甲子園1回戦・仙台育英戦で先発し、初回に自己最速を更新する148キロを計測。3回に死球を受け、4回途中5失点で降板した。
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この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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