今夏の甲子園に2年連続で出場した金足農業(秋田)のプロ注目右腕・吉田大輝投手(3年)が、卒業後は大学へ進学する意向を固めたことが分かった。2018年の「金農旋風」を巻き起こした兄・吉田輝星投手(現オリックス)の背中を追い、聖地のマウンドに立ったが、初戦で沖縄尚学に惜敗。試合後、進路については明言を避けていたが、兄とは異なるステージで4年間心技体を磨き、プロの世界を目指すことを決断した。
兄を追いかけた夏
2年連続での甲子園出場となった今夏で吉田大輝投手は、初戦の沖縄尚学戦で右太ももの違和感で先発を回避しながらも、5回途中からリリーフ登板。自己最速を更新する147キロをマークするなど気迫の投球を見せた。
しかし、7回に決勝点を奪われると、0-1で惜敗。「自分が点を取られて負けてしまったので、申し訳ない」と、試合後は涙に暮れた。それでもベスト8まで勝ち進んでいるチームを相手に接戦を演じ、吉田投手の力が改めて評価されている。
指名濃厚も大学進学を選択
甲子園での猛アピールとはならなかったが、秋田大会での圧巻の投球やそのポテンシャルを高く評価する球団もあり、プロ志望届を提出すれば指名は濃厚と見られていた。しかし、試合後は進路について「甲子園のことだけを考えてきたので今はまだ。」としながらも「今の実力ではまだまだ追いつかないと思うので。いずれは兄と同じ舞台でやりたい」と話していた。
この日、吉田投手は兄とは違う道を選択し大学野球の4年間でさらなるレベルアップを図り、プロの世界へ挑戦する決断を下した。
吉田投手は敗退後も甲子園に残り、この日には仙台育英のアルプススタンドを訪問。秋田出身で親交のある佐々木義恭主将(3年)の計らいで、「友情応援」が実現した。7年前に兄の応援で訪れたアルプスからの景色に、「なんか、ちょっと懐かしい感情があります。人生を良くも悪くも変える場所だった。本当に今までの努力を証明する場なのかなと思います」と、聖地への思いを語った。
将来の夢は「プロの世界で兄と野球をする」。その夢を叶えるため、大学で成長し、今よりも更に評価を高めてからプロ入りをする。
吉田大輝投手 プロフィール
- 氏名:吉田 大輝(よしだ たいき)
- 生年月日:2007年4月23日
- 出身地:秋田県潟上市
- 経歴:天王ヴィクトリーズ(小1) – 天王中学校(軟式野球部) – 金足農業高校(3年)
- 投打:右投右打
- 身長・体重:179cm・85kg
- ポジション:投手
- 主な特徴や実績:オリックス・吉田輝星投手を兄に持つ最速147キロ右腕。2年連続で夏の甲子園に出場。卒業後は大学へ進学する意向。





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