秋季高校野球静岡大会は4日に決勝が行われ、聖隷クリストファーが掛川西を3-1で下し、9年ぶり2度目の秋季優勝、そして今春から3季連続となる県制覇を達成した。来秋ドラフト候補のエース左腕・高部陸投手(2年)が、今大会5試合連続となる1失点完投。圧巻の投球で、チームを夏春連続の甲子園出場がかかる東海大会へと導いた。
圧巻の5試合連続完投!鉄腕エースがV導く
まさに鉄腕だった。決勝のマウンドに上がった高部陸投手は、この日も抜群の安定感を見せつけた。3回に連打で1点を失ったものの、「もう一点もやらない」とギアを上げると、その後は1安打に抑え三塁を踏ませない快投。13個の三振を奪い、今大会5試合連続となる完投勝利を飾った。
疲労を考慮した上村敏正監督からリリーフでの待機を打診されたが、「先発して投げきりたいです」と直訴してマウンドへ。その覚悟を結果で示し、チームを3季連続の頂点へと導いた。「春から主戦として投げて3連覇できたことが今、自信になっています」と、エースは白い歯を見せた。
進化を続ける投球術
夏の甲子園を経験した左腕は、さらなる進化を遂げている。この日は、甲子園では使えなかった2種類の変化球を解禁。緩急を巧みに使い、投球の幅を広げたことが13奪三振という結果に繋がった。
この日も含めて今大会は、甲子園のような思い切り真っ直ぐを投げる投球から、バッターによって出力を変えたり、緩急を使う投球を見せるなどいろいろなことを試しており、初戦から決勝まで全5試合、計45イニングを一人で投げ抜くことができている。
夏春連続甲子園へ「もう一段レベルアップ」
この優勝で18日から愛知県で開幕する東海大会へのシード権も獲得した。高部投手は「2週間でもう1段レベルアップしていけるようにしたいです」と話し、進化を続けるサウスポーが、夏春連続の聖地へチームを導く。
高部 陸 プロフィール
- 氏名:高部 陸(たかべ りく)
- 所属:聖隷クリストファー高校 2年
- ポジション:投手
- 投打:左投
- 主な特徴や実績:2026年ドラフト候補。最速147キロ。静岡県大会で3季連続優勝に貢献。秋季大会では全5試合に先発し、一人で投げ抜く5試合連続完投を達成した。






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