秋季高校野球大阪大会は5日に準決勝が行われ、大阪桐蔭が金光大阪を2-0で下し、12年連続となる近畿大会出場を決めた。来秋ドラフトの主役候補の一人、152キロ右腕の吉岡貫介投手(2年)が7回まで一人の走者も許さないパーフェクトピッチングを披露。9回を2安打14奪三振、無四球完封という圧巻の投球で、チームを3季ぶりの聖地へ大きく近づけた。
7回パーフェクト、圧巻の14奪三振完封
名門のエースナンバー「1」を背負う覚悟を、結果で示した。近畿大会出場がかかる大一番で、吉岡貫介投手は圧巻の投球を見せつけた。この日の最速150キロを計測したストレートを軸に、スライダー、チェンジアップなどを効果的に織り交ぜ、初回から三振の山を築き、7回までパーフェクトピッチングを展開。
8回先頭に初安打を許し快挙は逃したが、動じることなく後続を断ち、最後まで二塁を踏ませなかった。終わってみればわずか107球、2安打無四球で14奪三振の完封劇。「7回になったときに完全試合が見えたんですけど、欲が出てしまって。でも、勝てたのでよかったと思います」と、試合後はにかんだ。
先輩から受け継いだエースの自覚
今夏の公式戦デビューで152キロを叩き出した逸材は、この秋から名門のエースナンバーを背負う。中野大虎、森陽樹という偉大な3年生投手が抜け、「自分がエースとしてやっていかなあかんという思いがある」と自覚は十分だ。
ラプソードでは球速150キロ、回転効率95%という素晴らしい数値を出しており、球質の良さを証明している。現時点の目標は高卒プロ入りで、「1軍で通用する投手になりたい」と話している。
U18日本代表から帰ってきた前エースの中野投手からは、健大高崎・石垣元気投手から学んだという投球のヒントも授かった。西谷浩一監督も「しっかりとバッターを見ながら、エースらしく投げてくれた。コントロールよく、攻めのピッチングができていた」と、その成長ぶりに目を細めた。
3季ぶり聖地へ「泥くさく」
前チームは6年ぶりに春夏連続で甲子園出場を逃す悔しさを味わった。その思いを受け継ぐ新エースは、「あと半歩のところで負けてきた。泥くさく、挑戦者の気持ちでいきます」と、3季ぶりの聖地奪還を力強く誓った。12年連続の出場となる近畿大会でも、その右腕から目が離せない。
吉岡 貫介 プロフィール
- 氏名:吉岡 貫介(よしおか かんすけ)
- 所属:大阪桐蔭高校 2年
- 出身:大阪府大東市
- ポジション:投手
- 投打:右投右打
- 身長・体重:174cm・75kg
- 主な特徴や実績:2026年ドラフト候補。最速152キロ。大阪桐蔭の新エース。秋季大会準決勝で7回までパーフェクト、9回2安打14奪三振無四球完封の快投を見せた。







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