第56回明治神宮野球大会は16日、準々決勝が行われ、九州国際大付(九州・福岡)が優勝候補の山梨学院(関東・山梨)に6-5で劇的な9回逆転サヨナラ勝ちを収め、4強に進出した。この試合で九州国際大付の来年のドラフト1位候補・牟禮翔選手がホームランを放ったが、「5番・投手」として神宮デビューを果たしたのが、スーパー1年生左腕の岩見輝晟投手も注目された。来秋ドラフト1位候補の菰田陽生選手から三振を奪う圧巻の立ち上がりを見せたが、その後はスタミナ不足とミスも露呈。ホロ苦い全国デビューとなった。
初回、菰田を140キロで空振り三振!圧巻の3者連続K
規格外の1年生が、神宮の舞台に登場した。187cm左腕・岩見輝晟投手は初回に山梨学院の3番で194cmの二刀流・菰田陽生選手(2年)を迎えると、1学年上のスーパースターに対し、岩見投手は真っ向勝負を挑み、最後はこの日最速の140キロの内角高め直球で空振り三振に。初回を三者連続三振で立ち上がる、これ以上ないデビューを飾った。
スタミナ不足と痛恨エラー「やらかしました」
しかし、中盤以降は苦しいマウンドとなった。「初回はいい投球ができたけど、どんどん球速も落ちていって、自分にスタミナがないことがわかった」と、体力不足を痛感。硬いマウンドにも苦しみ、左脚の小指を痛めた影響で制球重視の投球を余儀なくされた。
7回1/3を4失点(自責3)、8奪三振で降板し、8回から右翼の守備に就くと、今度は守備で痛恨のミス。バックホームの場面で「やらかしました」と本人も猛省する大悪送球となり、これが相手の一時勝ち越し点につながった。
中日スカウト「楽しみしかない」 センバツV誓う
投打に課題が残ったが、チームは9回に劇的な逆転サヨナラ勝ち。ホロ苦デビューとなった1年生左腕も、4強進出に安堵の表情を見せた。
そのポテンシャルには、視察したスカウトも熱い視線を送る。
中日・三瀬スカウト:「まだ体が華奢なので、これからもっとスピードも出てくると思う。楽しみしかない」
と、その将来性を絶賛した。
中学時代に「九国」に憧れて入学を決めた逸材。「この大会で優勝して、冬練でスタミナをつけてセンバツでも優勝したい」と、まずは神宮の頂点、そして来春の聖地でのリベンジを誓った。
岩見 輝晟 プロフィール
- 氏名:岩見 輝晟(いわみ てるあき)
- 所属:九州国際大学付属高校 1年
- ポジション:投手
- 投打:左投左打
- 身長・体重:187cm・78kg
- 主な特徴や実績:2027年ドラフト候補。最速144キロの大型1年生左腕。神宮大会デビュー戦で山梨学院・菰田選手から三振を奪うなど、7回2/3を8奪三振。








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