【高校野球】ドラフト注目候補だった東洋大姫路・阪下漣投手、昨秋には大学進学に気持ち傾く

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1年時から本格派右腕投手として注目され、2年秋の明治神宮大会で横浜高校を相手に延長11回を1人で投げ抜き、ドラフト上位候補にも名前の挙がった東洋大姫路(兵庫)の最速147キロ右腕・阪下漣投手(3年)が、センバツで故障をする前の昨秋には、進学に気持ちが傾いていたことがわかった。

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岡田監督の冷静な評価で

2年秋、近畿大会で優勝して迎えた明治神宮大会で、初戦の聖光学院を5回0封してコールド勝利を挙げると、続く二松学舎大付戦ではリリーフで3回を1失点、そして迎えた横浜高校との準決勝では、先発して延長11回までを1人で投げ抜き、6安打10奪三振、自責点1の素晴らしい投球を見せた阪下漣投手、この大会の投球で2025年の高校生右腕のドラフト上位候補と評価された。

高校入学時から高校卒業後のプロ入りを目標としていた。しかし、その裏で履正社時代からプロ野球選手を育ててきた岡田龍生監督から「現時点なら支配下の下位か育成やと思うで」(スポニチ)と、冷静な評価を告げられていたという。阪下投手自身も「自分でも、そのぐらいの立ち位置だと思っていましたから」(スポニチ)と感じていたという。

中学時代の選抜チームで一緒にプレーをした智弁和歌山の150キロ右腕・宮口龍斗投手や、横浜高校の左腕・奥村頼人投手が、秋季大会で対戦すると球速をアップさせていた事もあり、「宮口と奥村は、自分との差を感じましたね。」(スポニチ)と話す。そして、「140キロ台でどうやって抑えたらいいのかなと迷いもあり、一気に大学進学へ考えが変わっていきました」(スポニチ)と、自身は明治神宮大会でプロ志望から大学進学へと気持ちが傾いた。

故障前の決断とトミー・ジョン手術、復帰は来秋

センバツ大会で登板をするも、右肘痛に襲われ、ほとんど投げること無く降板をしてしまう。そしてその後、右肘の手術を行うかどうかの決断が迫られた。しかし、「大学に行くと決めた以上、1年春から投げたい。そのためには、すぐに手術をしないといけなかった。だけど大学での最終目標はプロに行くこと。下級生の頃から投げるということではない」(スポニチ)と考え、夏の甲子園出場を目指すために手術は行わない決断をした。

夏、ベンチに入るとチームは甲子園出場を果たす。そして甲子園のマウンドで奇跡の復帰登板を果たした。その後9月、右肘のトミー・ジョン手術を受けた。そして早稲田大学を受験して合格した。リハビリのために登板ができるのは1年秋頃になる。それでも、「出遅れるけど、再び全国でも活躍できる投手になりたい。ドラフト1位を目指し、心も体も鍛えたいと思います」(スポニチ)と話し、大学で納得の行く球を投げるようになってから、4年後のドラフト会議を目指す。

阪下投手はストレートは140キロ前半でも、低めに変化球を集め、緩急もつける投球ができる総合力の高い投手で、もし肘が万全であれば、大学でも1年春から投げて活躍を見せることができたかもしれない。しかし、それをしてしまうと、大学4年時は再び、故障のリスクも高くなっていたのではないかと思う。

まずは来年秋に登板ができるまで、そして2年時にはスピードアップと図り、3年でエースとして投げる。今年、東北楽天にドラフト2位で指名された伊藤樹投手が、タイプ的にも良いベンチマークになると思う。4年間を有効に使い、2029年のドラフト会議で上位指名される投手になりたい。

阪下漣 プロフィール

  • 氏名: 阪下 漣(サカシタ・レン)
  • 所属: 東洋大姫路高校(3年)
  • 進路: 早稲田大学(東京六大学野球連盟)
  • 出身: 大阪府
  • ポジション: 投手
  • 投打: 右投右打
  • 身長・体重: (詳細データなし)
  • 主な特徴や実績: 最速147キロの直球と制球力が武器の実戦派右腕。2年秋の近畿大会優勝投手。3年春夏甲子園出場。9月にTJ手術を受け、大学での再起を目指す。
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この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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