【センバツ】八戸学院光星・北口晃大選手が146キロ、甲子園初の「大谷ルール」で歴史に名を刻む

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3月19日、第98回選抜高校野球大会が開幕し、新たな歴史の扉が開かれた。今大会から導入された指名打者(DH)制、そして先発投手が降板後もDHとして打席に立てる通称「大谷ルール」が、甲子園の舞台で史上初めて適用されたのだ。その主役となったのは、八戸学院光星(青森)の主将でエース兼4番の北口晃大選手(3年)だ。古豪・崇徳(広島)との1回戦に「4番・投手兼DH」として出場した北口選手は、投げては延長10回を一人で投げ抜き、打っては起死回生の同点打を含む2安打3打点。タイブレークの末に15-6で勝利を収め、自らの右腕とバットで「二刀流」の時代を聖地に告げた。

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スコアボードに名前が二つ、「大谷ルール」適用第1号

試合開始前、甲子園のスコアボードには異例の光景が広がっていた。「4番・投手」として守備ラインに名を連ね、さらに「4番・DH」としても表記された。自分の名前が二つ並ぶ表示に、北口晃大選手は「あれ? 4番・投手なのに4番DH…最後にも名前があって、そういうことかと(スポーツニッポン)」と、戸惑いながらの立ち上がりとなった。

その影響か、序盤は苦しい展開が続いた。初回に3点を失い、2回までに4点のリードを許す展開。打席でも最初の2打席は好機で凡退した。焦るエースに手を差し伸べたのは、1学年下の鈴木悠斗捕手(2年)だった。「どうしたんスか。いつもと違いますよ(スポーツニッポン)」。この一言で冷静さを取り戻した北口投手は、それまで横滑りしていたスライダーを縦の変化に切り替え、崇徳打線の芯を外し始めた。187センチの長身から投げ下ろす直球も自己最速を1キロ更新する146キロを計測。3回以降は本来の粘り強い投球で、スコアボードにゼロを並べていった。

7回の同点打と10回のダメ押し二塁打。二刀流が生んだ「打撃の自信」

投球の修正は、打席での集中力にも好影響を与えた。1-2の1点ビハインドで迎えた7回、1死一、三塁の好機。北口選手は「打てたら投球の自信にもつながる(サンケイスポーツ)」と、不退転の決意で打席へ。相手右腕が投じた勝負球を逆方向の右前へと運び、一時同点となる貴重な適時打を放った。投打の両輪でチームを支えるという強い自覚が、最もプレッシャーのかかる場面で最高の結果を生み出した。

試合は6-6の同点で、今大会初となる延長タイブレークに突入した。10回表、打者一巡の猛攻で勝ち越しに成功し、さらに1死満塁の場面で北口選手に打席が回る。ここで北口選手は中越えへダメ押しの2点適時二塁打を放ち、試合を決定づけた。投げては10回裏もマウンドを守りきり、129球、9安打、10奪三振、無四球。味方の6失策という過酷な状況下でも、「何球でも最後まで自分が投げようと思っていた(スポーツ報知)」というエースの執念が、青森県勢春最多得点となる15点の大勝を呼び込んだ。

仲井監督の決断、完投を前提とした「勝負手」としての起用理由

「大谷ルール」の採用は、仲井宗基監督(55)にとっても大きな決断だった。同ルールでは降板後の再登板ができないというリスクがある。しかし、指揮官は「基本、北口が投げたときは完投ということを決めていた。北口に代わるバッターもいないし、難しさはなかった(サンケイスポーツ)」と断言。北口投手の高いスタミナと、4番としての打力を最大限に活かすための「最適解」だったと説明した。

過去、北口投手が一度マウンドを降りて他のポジションに就き、再び登板したケースでは、パフォーマンスが低下する傾向があったという。仲井監督は「再登板は負担も大きい。今までやってきていい試しがなかった(日刊スポーツ)」と振り返る。北口選手の特性を完全に把握した上での「完投前提の二刀流」起用。この戦略が、甲子園史上最多となるタイブレーク1イニング9得点という歴史的記録を支える精神的支柱となった。指揮官の信頼に、背番号1は「完投」という最高の形で応えてみせた。

憧れの大谷翔平に一歩接近。「野球を楽しむために両方やりたい」

北口晃大選手にとって、ドジャースの大谷翔平選手は絶対的な憧れの存在だ。大谷選手もかつて花巻東の選手としてこの甲子園のマウンドと打席で躍動した。その名を冠したルールを自らが初めて適用し、勝利したことについて北口選手は「大谷さんは日本の野球界のトップ。野球をやっている以上は憧れますし、ああいう選手になりたい(スポーツ報知)」と目を輝かせた。

長身右腕、そして打撃も良い二刀流として、まずは大谷投手と同じプロに向かって突き進む。

【北口 晃大】 プロフィール

  • 氏名: 北口晃大(きたぐち・あきひろ)
  • 所属: 八戸学院光星高校(3年)
  • 出身: 大阪府
  • ポジション: 投手(主将)、一塁手
  • 投打: 右投左打
  • 身長・体重: 187cm、85kg
  • 主な特徴や実績: 187cmの大型右腕で、投打にわたるチームの大黒柱。今春の選抜大会で甲子園史上初となる「大谷ルール」を適用。最速146キロの直球と縦のスライダーを武器に完投。打撃でも高校通算本塁打を積み重ねる強打者。大谷翔平に憧れ、投打両面での貢献を目指す。
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yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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