高校野球の福岡中央地区大会・1回戦が行われ、県立の新宮高が大和青藍に10-0の6回コールドで快勝した。マウンドには身長197センチ、体重105キロの超大型右腕、藤井悠貴投手(3年)が6回2安打8奪三振、無四球完封という圧倒的な投球を披露し、ネット裏にはプロ3球団のスカウトが集結した。
大学生が一人混じっているような威圧感、142キロの直球と抜群の制球力
藤井悠貴投手がマウンドに上がると、その圧倒的なサイズ感で球場がざわめく。そして大型ながらしなやかな腕の振りで投げられるストレートは、この日は自己最速タイの142キロを計測し、さらにカーブ、スライダーを巧みに織り交ぜ、大和青藍打線を寄せ付けなかった。
藤井悠貴投手は「プロのスカウトの方に見られるとちょっと意識してしまう(西日本スポーツ)。」とはにかみながらも、6イニングを無四球で投げきった。岡佑治郎監督が「1年生のころはどこにいくか分からないぐらいだった(西日本スポーツ)」と振り返る制球難は、この冬の徹底した体作りによって解消。体重が約8キロ増加し、強靭な下半身を手に入れたことでフォームが安定した。本人は「コントロールがバラバラでまとまっていなかった(西日本スポーツ)」と厳しく自己評価するが、怪物候補が大きく成長した姿を見せた。
ヤクルト・日本ハム・広島の3球団が視察、「将来は150、160キロも出る」
この日、視察したNPBスカウト陣の評価は、驚嘆に近いものだった。190センチ台の長身投手にありがちな「身体を持て余す」感覚がなく、指先の感覚の鋭さに注目が集まった。
東京ヤクルト・松田慎司スカウト:「スケールが大きく伸びしろも十分。大柄だが体をうまく使えている。これからもっとスピードが上がってくるのではないか。夏までにさらに球速が伸びてくるのでは。」
北海道日本ハム・石本努スカウト:「抜いてるところもあるし、ビシッとストライクも取る指先の感覚もある。もっと荒れるかと思っていたけど制球もいい。これから筋量を上げれば150、160キロも出せると思う。」
「将来の160キロ」を予言するほどのポテンシャルと素材、そして角度のある直球に加え、緩急を使いこなす実戦的な投球と、2つの要素を併せ持つ公立校の右腕は、今秋のドラフト戦線における「隠し玉」から、一気に「注目の大器」へと昇格しそうだ。
「文武両道」を貫く公立のエース、目標は同郷の先輩・山下舜平大
藤井投手は中学時代から注目され、私立の強豪校からの誘いもあったが、「勉強も野球もやりたかった(西日本スポーツ)」という理由で、県内有数の進学校である新宮高への進学を選んだ。限られた練習時間のなかで、自ら瞬発系トレーニングや食事管理を徹底し、この肉体を作り上げてきた。
プロへの憧れを抱きつつも、本人は「自分はまだプロのレベルじゃない(西日本スポーツ)」と冷静に自己分析し、大学進学を視野に入れている。目標に掲げるのは、同じ福岡出身で、現在オリックスで圧倒的な輝きを放つ山下舜平大投手だ。スケールの大きな本格派右腕という共通点を持つ先輩の背中を追い、まずはこの夏、自身の球速をさらに5キロ引き上げることを誓う。
【藤井 悠貴】 プロフィール
- 氏名: 藤井悠貴(ふじい・ゆうき)
- 所属: 福岡県立新宮高校(3年)
- 出身: 福岡県(宇美町立宇美中出身)
- ポジション: 投手
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 197cm、105kg
- 主な特徴や実績: 大谷翔平(ドジャース)を上回る197センチの超巨漢右腕。最速142キロの直球と高い制球力を併せ持つ。県立新宮高で「文武両道」を実践。日本ハム、ヤクルト、広島のスカウトが将来の160キロ到達を予感する、2026年ドラフト注目候補。









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