阪神のドラフト1位ルーキー・近本光司選手が154安打を打ち、長嶋茂雄氏が記録したセリーグのルーキー安打記録の153安打を更新した。
61年ぶり
前日の試合で長嶋茂雄氏が1958年に記録した153安打に並んでいた阪神ドラフト1位ルーキーの近本光司選手、3番で出場したこの日の1回の第1打席で、カーブを痛烈に一二塁間に運び、154本目となった。スタンドからは大歓声が挙がった。
近本選手は大学1年までは投手だったが、2年生に野手に転向した。「ケガをしていましたし、試合でも投げていなかった。このまま続けていても面白くないと思ったので野手に転向しようと。時間があれば、木製バットに慣れるためにとにかくバットを振っていました。考えて野球をするようになったのも野手になってから」と話す。転向1年後の3年生の春にはリーグ戦で打率.379を記録しベストナインに入った。
しかし、3年秋は打率.268となり、4年時は故障もあり春は1試合、秋は5試合しか出場できず、大阪ガスに進んだ。足の速さが注目されていたものの、ドラフト候補として、プロでここまでやれる感じの選手ではなかった。
それでも昨年、大阪ガスで都市対抗で打撃、走塁、守備で圧倒的な活躍を見せ、橋戸賞を獲得すると、阪神が外れ外れのドラフト1位で指名し、長嶋茂雄氏を超える1年目での偉業を達成した。
残りは6試合ある。プロ野球記録は1956年に佐々木信也氏が記録した180安打というのがあるが、これは154試合時の記録だった。155安打の源田選手、160安打の1948年笠原氏までは手が届きそうだ。
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偉業達成を果たした近本にとって人生の分岐点となったのは、投手から野手に転向した大学2年時。「ケガをしていましたし、試合でも投げていなかった。このまま続けていても面白くないと思ったので野手に転向しようと。時間があれば、木製バットに慣れるためにとにかくバットを振っていました。考えて野球をするようになったのも野手になってから」とピッチャーへの未練を断ち、野球と真剣に向き合った。
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