7年ぶりの本戦出場となったTDKは、2枚看板の鈴木大貴投手が154キロ、小木田敦也投手が153キロを記録し好投を見せたものの初戦で破れた。
2枚看板
都市対抗東北2次予選で先発として好投した2枚看板、鈴木大貴投手と小木田敦也投手が好投を見せた。
小木田投手がやや不調ということで先発したのは鈴木大貴投手。大きく2度振りかぶり、やや体をひねってトルネード気味なフォームから、肩の可動域だけで投げるような変速フォームだが、常時140キロ中盤を記録するくらいの球の力がある。この日も初回から150キロ台を連発し、2回には最速154キロを記録した。
5回まで無失点を続ける。しかし、「序盤からスライダーのコントロールが良くなくて、真っすぐ中心のピッチングになってしまった。」と話す。それでも球威で抑えていたが6回、日本新薬の福永裕基選手に2ランホームランを浴びた。「張られてるのは分かっていたが、勝負にいって打たれた」と話した。
6回2失点で降板。それでも4安打2四球と高い安定感を見せた。ランナーを置いた場面で、独特のフォームではなくセットポジションからの投球となり、143キロの球が甘く入った。ドラフト候補だった福永選手はそれを見逃さなかった。
鈴木投手は福島東高校から流通経済大に進み、日本新薬で8kg体重を増やし182cm84kgとなって150キロ台の球を手に入れた。課題もあるが、これだけの球威を見せれば、来年解禁となるドラフト会議で指名の可能性は十分ある。
エース
また、TDKは8回からエースの小木田敦也投手が登板し、最速は153キロを記録、2回をノーヒット2奪三振でパーフェクトに抑えた。
小木田選手はエースとして予選3試合で2完投1完封、22回1/3を投げて失点は2のみ。大車輪の活躍で7年ぶりの都市対抗本戦出場に貢献した。しかし、その疲労により肩の張りなどがのこり、この日は先発はしなかった。「万全でないのは自分で分かっていたし、周りも知っていたが悔しい」と話す。
しかし、「調子のいい悪いが激しかったが、悪いなりにもしっかり投げられた」と、好投を見せられたことを自己評価した。
TDKでは1番・北畠栞人選手が2三振など5打数1安打だったものの、7回にタイムリー3ベースヒットを打った。鈴木投手、小木田投手、北畠選手と、来年に向けてもっと見たいチームだった。来年は社会人野球がしっかりと開催され、この3人がアピールする舞台さえ整えば、結果を見せてくれるだろう。



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