法政大とオープン戦をおこなったENEOSは、8回から大学卒2年目となる糸川亮太投手が登板すると、2回を投げて1安打無失点の好投を見せた。
シンカーで三振
糸川亮太投手は立正大出身の技巧派投手で、最速147キロの速球を投げる。この日の法政大とのオープン戦では8回に登板した。
8回を無失点に抑えて9回も2アウトとした。しかし、ライトオーバーの2ベースヒットを許してしまう。しかし、この冬は変化球の精度を高めることを目標に持ち球を磨いており、シンカーで最後のバッターを三振にとった。「キャンプから取り組んできたことができた。初戦からいい形で入れました」と話した。
チームでは、同じく大学卒2年目で今年のドラフト候補として注目される関根智輝投手、加藤三範投手がいるが、「関根、加藤に負けないように。彼ら以上になれば、チームのためにもなる。今年は頑張ります」と話し、ドラフト会議での指名も目指している。
当面はリリーフでの登板となりそうだが、先発としても安定した投球ができる投手なので、その登板も見てみたい。この日は埼玉西武、中日、北海道日本ハムの3球団のスカウトが視察した。球威の面で大学よりも力が増したことが確認できれば、ドラフト候補としてスカウトも注目するようになりそうだ。

社会人1年目の昨年は、結果を残すことができなかった。「今まで通りじゃダメ。持っている球を磨く」と、この冬は変化球の精度にこだわり練習を積んだ。中でも手応えをつかんでいるのはシンカー。真っすぐと同じ軌道で落ち、打者のタイミングを遅らせたり、ゴロを打たせる。まさにこの日、最後の打者を三振に取った1球だ。大学時代に投げていたシンカーとは明らかにレベルアップを証明した。

「昨年は2大大会(都市対抗、日本選手権)で何も役に立たなかった。このままじゃいけないと思って、やることがいっぱいあった。大久保監督から『やれ』といわれたことで、自分からチームに積極的に意見をいうようになった。技術的には、真っすぐと同じ感じでシンカーを投げて、打たせてとるようにと考えてきた。きょうは、それができたし、三振もとれた」
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