昨年の社会人NO.1投手で、高校卒3年目のドラフト候補として注目される大阪ガスの河野佳投手が、4月25日のJABA京都大会で今年公式戦初登板をした。この試合には12球団のスカウトが視察に訪れている。
6回途中3失点
河野佳投手はこの日、2回までは打者6人で抑えたものの、3回に1アウト2、3塁のピンチを作ると、味方のエラーで1点を失う。また6回にも2アウト2塁の場面でタイムリーを浴び、さらにタイムリー内野安打で3点目を失った。5回2/3を投げて7安打3四球3失点、奪三振は0だった。
河野投手は昨年夏前の社会人野球日本選手権では球威も伴った力強い投球を見せていたが、秋の都市対抗野球本戦では、変化球に頼った感じで、やや球威を欠いていた印象だった。
この日は「調子はそんなに悪くはなかったんですが、相手より先に点を取られてしまったことは反省して次に生かしていきたい。自分のリズムも悪かった。」と振り返る。それでも「60、70くらいまではきている」と話し、この日は中盤に148キロを記録するなど球威も徐々に取り戻りつつある。
この日は、社会人NO.1投手の登板に12球団のスカウトが集まり、巨人は水野スカウト部長、北海道日本ハムは吉村チーム統括本部長、埼玉西武は渡辺GM、阪神は和田TAなど首脳クラスが集まった。
埼玉西武・渡辺GM:「走者が出てから力を入れていた。投げ始めだし、これからしっかり追いかけますよ」
阪神・筒井スカウト:「一番の魅力は球の質。勝負どころで力任せにいくのではなく、狙って投げられる。20、21歳でなかなかあそこまでまとめられない」
と話し、埼玉西武はマークを続けていくとした。
河野投手は社会人に進んでから、1年目の一昨年、そして昨年と、日本選手権、都市対抗の大舞台で6試合30回を投げていまだ無失点を続けている。今年もまずは都市対抗で力のある球を投げ、2大大会で無失点のままプロへと飛び立ちたい。

ただ、3失点目も不運な当たりの適時内野安打で、打ち崩されたわけではない。ピンチでのギアの上げ方や、コースへの投げ分けはやはり一級品。西武の渡辺久信GMは「走者が出てから力を入れていた。投げ始めだし、これからしっかり追いかけますよ」と“密着マーク”を予告。阪神の筒井和也スカウトは「一番の魅力は球の質。勝負どころで力任せにいくのではなく、狙って投げられる。20、21歳でなかなかあそこまでまとめられない」とゲームメーク能力の高さを称賛した。上位候補としての評価が揺らぐことはなく、注目度の高さも抜群だ。

「先に点を取られたところは反省。自分のリズムも悪かった。(好調時の)60、70くらいまではきている」。12球団30人超のスカウトが集結し、注目度の高さが表れた。巨人水野スカウト部長、日本ハム吉村チーム統括本部長、西武渡辺GM、阪神和田テクニカル・アドバイザーら編成の要職者も熱視線を送った。


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