社会人野球の都市対抗野球は決勝戦が行われ、横浜市の三菱重工Eastが初優勝を果たした。
ベテランが力発揮
三菱重工EastとJR東日本東北の決勝戦は、三菱重工Eastが、9年目の大野亨輔が先発すると、4年目の畠中優大投手などがしっかりとつなぎ、8年目の本間大暉投手が2回を2安打無失点に締めて強打のJR東日本東北打線を1失点に抑えた。
攻撃でも8年目の矢野幸耶選手が初回にホームランを放つと、3回にも2打席連続となるホームランを放った。準決勝まで10打数でノーヒットだったが、決勝で結果を残した。弟は広島の矢野雅哉選手。
橋戸賞には先発、リリーフで活躍した本間選手が選ばれた。
三菱重工Eastは、元々は三菱重工横浜で神奈川の強豪として都市対抗にも出場していた。2015年に三菱日立パワーシステムズとして再編の中から創部され、2020年は三菱パワー、2021年から三菱重工Eastとなり、三菱重工横浜も含めて都市対抗初優勝を達成した。再編では三菱重工長崎と合併し、三菱重工名古屋、三菱重工広島からも選手を受け入れるなど大所帯の野球部で、本間投手は三菱重工広島出身。
なお、表彰では、久慈賞はJR東日本東北でTDKから補強の小島康明投手、小野賞は横浜市(三菱重工East)が選ばれた。
若獅子賞は該当者なしとなり、橋戸賞、久慈賞もベテランが獲得しており、若手にとっては厳しい大会となった。若手選手も実力を持った選手が大勢いるのだが、社会人野球は一戦必勝の中で経験あるベテランが起用されることも多くなる。この壁を打ち破るにはかなりの力が必要で、2018年の近本選手や2022年の度会選手のような活躍が必要。しかし、それを達成した若手選手は、一気にプロ野球でも活躍できるような力を備えていることになる。
今大会の結果で今年のドラフト会議で指名される社会人選手が少ないかというそういうことはなく、NTT西日本の伊原陵人投手や西濃運輸の吉田聖弥投手、NTT東日本の野口泰司捕手や日本生命の石伊雄太捕手、他にも内野手外野手で評価される選手は少なくないと見られる。
コメント
今大会のインパクトはKMGの木下でしょう
投球のまとまりこそありませんが素材としては社会人投手トップクラス