都市対抗野球本戦が行われた東京ドームで、156キロを記録して注目されたKMGホールディングスの木下里都投手を、北海道日本ハムの山田スカウト顧問が評価している。
「魅力があります」
木下里都投手は156キロの速球を投げる投手として都市対抗本戦でも注目されていたが、日本製紙石巻戦で先発すると、初球に153キロを記録した。2回まで3奪三振ノーヒットも3回に2失点、4回に1失点し、3回2/3で3失点だったが、4回2アウト3塁の場面で156キロを記録した。
都市対抗本戦での投球を終えて木下投手は、「真っ向勝負の真っすぐだけじゃ全国では厳しい。でもそこは変えず、アレンジを加えて一回りも二回りも成長したい」と話す。カットボールやツーシーム、カーブなどを織り交ぜるが、ストレートの制球が良くないと簡単に痛打された。
福岡舞鶴では主にショートで出場し、登板もしていたが注目はされていなかった。福岡大ではそのショートで強力なライバルがいたため、投手を直訴すると、4年の大学野球選手権の準々決勝・上武大戦で先発し、5回無失点の投球を見せた。
これがきっかけで社会人野球のKMGホールディングスに進むと、福岡ソフトバンクの2軍投手コーチなどを努めた加藤伸一監督の指導の元で制球力を向上させ、球速も150キロ台となった。
都市対抗野球では視察した北海道日本ハムの山田スカウト顧問が「魅力があります。右打者の内角をどんどん攻めていく姿勢もいい」と評価をした。木下投手は 「最終的な目標はプロですけど。ここまで成長できるとは思わなかったので良かった」と話す。
プロ入りに更にアピールと共にチームに恩返しをするため、9月12日から始まる日本選手権の九州予選に向けて「自分が全部投げるつもり」と意気込みを話した。
都市対抗でもその威力を見せた木下投手、フォームのバランスもよく無駄が無い。球が動く投手でこれを生かした投球が持ち味だが、普段はコントロールはもっと落ち着いている投手だと思う。ただし、追い込んでからの決め球が課題で、鋭い変化球を手に入れたい所だと思う。それでも個人的にはドラフト指名級として、社会人投手なので支配下での指名となるのではないかと思う。
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