社会人野球日本選手権は9日に準々決勝が行われ、NTT西日本がHonda熊本に延長13回タイブレークの末、8-7でサヨナラ勝利を収めた。2005年以来20年ぶりとなるベスト4進出を決めた。この激闘に終止符を打ったのは、今秋のドラフト会議でDeNAから5位指名を受けた成瀬脩人内野手(24)。決勝の犠牲フライを放ち、社会人最後の大会での日本一へ望みをつないだ。
延長13回、主役の座を掴んだサヨナラ犠飛
まさに死闘だった。NTT西日本は9回に追いつくと、延長10回、12回にもリードを奪われながら、その都度追いつく驚異の粘りを見せた。そして7-7で迎えた延長13回裏、無死満塁の場面で「7番・遊撃」の成瀬脩人選手に打席が回ってきた。「全員がつないでくれた。僕が決めようと思っていました」と、初球の直球をコンパクトに振り抜くと、打球は右翼へ。これが決勝のサヨナラ犠牲フライとなり、4時間を超える激戦に終止符を打った。
仲間への感謝に涙「このチームでもっとやりたかった」
劇打のヒーローは、ベンチ裏で涙が止まらなかった。「いつも僕がダメな時でもすごく前向きな声をかけてくれた。いつも助けてもらってばかりだったので」。社会人最後の大会となる成瀬選手。「まだまだ、みんなと一緒に野球をしたいと思っていたので良かったです」と、仲間への感謝を口にした。
その思いはバットに乗り移っていた。1-2で迎えた9回1死一塁の場面でも、「こんなところで終わらせない」と右前打を放ち、起死回生の同点劇を演出。この日は2安打1打点1得点と、攻守にわたってチームを牽引した。
DeNA5位指名の遊撃手、日本一へ恩返し誓う
東海大菅生高、東海大を経てNTT西日本に入社し2年目。アグレッシブな遊撃守備がDeNAの目に留まり、ドラフト5位指名を勝ち取った。「ここで成長できた。日本一になって恩返しがしたい」。20年ぶりの4強入りを果たしたチームで、成瀬選手は「これで満足せずに次も絶対に勝ち、日本一を獲ります」と、涙の決意表明。有終の美を飾るまで、戦い抜く。
成瀬 脩人 プロフィール
- 氏名:成瀬 脩人(なるせ しゅうと)
- 所属:NTT西日本
- 出身:東海大学菅生高校 – 東海大学
- ポジション:内野手
- 投打:右投右打
- 身長・体重:176cm・76kg
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト5位(DeNA)。軽快な守備が魅力の遊撃手。日本選手権準々決勝で延長13回にサヨナラ犠飛を放ち、チームを20年ぶりの4強に導いた。
httpss://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2025/11/10/kiji/20251109s00001003328000c.html
httpss://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2025/11/09/kiji/20251109s00001003300000c.html
httpss://www.chunichi.co.jp/article/1161740






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