日刊スポーツのドラフト候補特集、この日は社会人野球の選手として、パナソニック・柿本晟弥投手と、三菱重工East・印出太一捕手を取り上げている。
休部発表で更に注目
柿本晟弥投手は本格派右腕投手として、東洋大姫路、東洋大で注目され期待されてきた投手だ。東洋大では3年時に151キロを記録をしたものの、二部リーグでのプレーが多くなり、しかも登板はリリーフで短いイニングが多かった。1季だけ経験した3年秋の1部リーグでも、5試合に登板して6回1/3というイニングの少なさで、物足りなさも感じさせていた。
150キロを越す速球にプロ球団も注目をし、多くの調査書が届いていた事もありプロ志望届を提出して指名を待ったが、結局指名はなかった。それでも柿本投手は「4年生で結果を残していなくて、半ばプロは諦めていた。実力に見合わない(日刊スポーツ)」と話し、指名は難しいと感じていたようだ。
しかし社会人で先発として成長を見せる。1年目の昨年、都市対抗本戦の1回戦・王子戦に先発すると、7回3安打1失点と存在感を見せた。王子は優勝することになるが、この投球で先発として実力が評価され、今年のドラフト候補として注目されるようになる。秋の日本選手権予選でも主戦として投げた。柿本投手は、「これまではがむしゃらに投げていたけど、社会人では頭を使って投げないといけない」「考えることが多い。野球って難しいなと思った」(日刊スポーツ)、と話し、投手として1段階上のステップに昇った。
昨秋に衝撃的なニュースが発表された。パナソニック野球部が2026年の活動を持って休部する。これによりチームの全選手がドラフト指名対象となる。柿本投手は今年解禁だったためそれには関係していないが、パナソニックの3年目が無いということからも、ドラフト会議で指名の可能性は少し高くなったのではないかと思う。
ただし、だからといって簡単ではない。社会人野球の投手の指名は育成ドラフトでの指名ができないことから、高いハードルであることは変わらない。指名に有利な左腕でもなく、リリーフとしての特徴がそれほどあるわけでもないため、しっかりと成績で結果を残してドラフト上位候補と注目される事で、ドラフト指名が現実的になってくる。
社会人捕手の筆頭候補
印出太一選手は早稲田大時代に、侍ジャパン大学代表メンバーでも活躍するなど、大学屈指の捕手として評価され、4年時は主将としてチームを率いると共に、春のリーグ戦では打率.375、2本塁打、リーグトップの17打点を記録し、秋も打率.360と成績も残してドラフト候補として注目された。
しかし、プロ志望届を提出したものの指名漏れとなった。なぜ指名漏れになったかの結論を得るのが難しい状況で、「プロに行くために自分に必要なことは何か」と考え、「たとえ打てたとしても、キャッチャーとしての実力がなければ評価されないと思っています。まずはキャッチャーとしてしっかり守れた上で、なおかつ打てることが大事」(日刊スポーツ)と、捕手としての実力を高めるたけに、三菱重工Eastに進んだ。
1年目はそれでも打撃に期待がかかり、一塁手として出場も多かった。しかしこのオフは守備練習に8割の時間を使い、捕手としての成長に取り組んでいる。ドラフト解禁となる今年は、捕手にこだわっていくという。
今年は青山学院大の渡部海捕手が注目される中で、捕手の補強を考える球団が出てくる。社会人のNo.1捕手と評価されれば、指名の可能性は出てくるだろう。それでも社会人捕手の指名は近年、非常に少なくなっており、貴重なポジションと言われるものの厳しいのは間違いない。
中京大中京で髙橋宏斗投手をプロに送り出し、早稲田大では吉納選手、山縣選手など同期がプロに。そして昨年のドラフト会議ではバッテリーを組んできた伊藤樹投手もプロ入りをした。印出選手は「入るだけではなくて、入った後に活躍するために社会人野球という舞台で実力に見合った数字を示したい」(日刊スポーツ)と話し、プロの舞台でこれらの選手と共にプレーできるレベルに成長し、秋のドラフト会議を目指す。







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