JABA東京スポニチ大会は大会3日目を迎え、予選リーグの激闘が繰り広げられた。大田スタジアムでは、今季限りでの休部が発表されているパナソニック(門真市)が予選突破をかけて戦ったが、得点を挙げられずに予選リーグ敗退が決定。一方で、名門・ENEOS(横浜市)からは大阪桐蔭出身の期待の高卒新人、中野大虎投手が社会人公式戦デビューを果たし、堂々たる投球で聖地・甲子園や侍ジャパンU18代表の実力を改めて証明した。
ENEOSの怪物ルーキー中野大虎投手が3回無失点、3年後のプロ入り誓う
ENEOSのマウンドに上がったのは、昨年の高校野球界を騒がせた右腕、中野大虎投手だ。大阪桐蔭高時代には2年夏の甲子園で完封勝利を挙げ、昨年は侍ジャパンU18代表入りするなど、華々しい実績を残したが、昨秋のドラフト会議では指名漏れという悔しさを味わった。
社会人野球で早くもそのベールを脱いだ。前日に先発を告げられた際には驚きもあったというが、「社会人相手ということも意識せず、投げることができた(スポーツニッポン)。」と、持ち前の強心臓ぶりを発揮。3回を2安打無失点に抑え、2つの三振を奪う鮮烈なデビューを飾った。
特に圧巻だったのは初回だ。2死二塁のピンチを迎えたが、中野投手は臆することなく自慢の直球を投げ込み空振り三振に仕留めて見せた。高卒新人とは思えないマウンド捌きに対し、周囲の期待は高まり、本人も「3年後のプロ入りを目指します(スポーツニッポン)。」と力強く宣言をした。社会人野球という厳しい環境でさらなる研鑽を積み、ドラフト解禁となる3年後を見据えている。
パナソニックのエース柿本晟弥投手は5回1/3を2失点
一方、等々力球場で行われた試合では、パナソニックの先発投手陣の柱で、今年のドラフト注目投手の1人・柿本晟弥投手がマウンドに上がった。立ち上がりから粘り強い投球を見せると、5回1/3を投げて6安打2失点という内容だった。しかし、チームは打線が沈黙して零封負け。この結果、予選リーグでの敗退が決まってしまった。
柿本投手は自身の投球を振り返り、「(3回以降は)ちょっとずつ体が横振りになってバランスを崩してしまった。今後の修正点だと思います(スポーツニッポン)。」と、中盤以降のフォームの乱れを課題に挙げた。落ちる変化球の精度向上には手応えを感じつつも、「コントロールも含めて50点です(スポーツニッポン)。」と自分自身に厳しい評価を下した。
残り僅かな時間のパナソニックとENEOSの新しい力
パナソニック野球部は今季限りでの休部が決まっており、選手たちにとっては一戦一戦が、この伝統あるユニフォームで戦うかけがえのない時間となっている。井上貴晴監督は、予選敗退という厳しい結果を突きつけられながらも前を向いた。「積極的に打ちにいくことはできた。結果は出ませんでしたが、反省よりも、これを次にどう生かすかが大事(スポーツニッポン)。」と語り、春先から貫いてきた積極的な姿勢を崩さずに戦い抜くことを強調した。最後のシーズン、パナソニックとしての誇りを持って、日本選手権や都市対抗への道を模索していく。
対照的に、ENEOSは中野投手という新しい力が台頭し、チームの活性化が進んでいる。ENEOSも今大会での決勝トーナメント進出は逃したものの、高卒1年目の右腕が結果を残したことは大きい。中野投手が今後、社会人野球の舞台でどのような成長曲線を描くのか、その一球一球にこれからプロのスカウト陣が再び視線を注ぐ事になるだろう。
【中野 大虎】 プロフィール
- 氏名: 中野大虎(なかの・だいと)
- 所属: ENEOS(新人・1年目)
- 出身: 大阪桐蔭高校卒
- ポジション: 投手
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 181cm、82kg
- 主な特徴や実績: 大阪桐蔭高時代に甲子園で完封勝利を挙げた実力派右腕。最速148キロの直球とキレのある変化球が武器。社会人デビュー戦で3回無失点の好投を見せ、3年後のドラフト1位入りを目指す。
【柿本 晟弥】 プロフィール
- 氏名: 柿本晟弥(かきもと・せいや)
- 所属: パナソニック
- ポジション: 投手
- 投打: 右投右打
- 主な特徴や実績: 最速151キロを誇るパナソニックの先発の柱。安定した投球術と高い制球力を備える。休部が決まっている名門の最後を背負い、エースとしてチームを牽引する。










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