中日ドラフト1位、柳裕也投手が9回12奪三振2失点完投

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東京六大学では中日からドラフト1位指名された明治大・柳裕也投手が立教大戦に先発すると、12三振を奪う熱投で完投勝利、5人で視察した中日スカウトが1軍ローテーションを確信した。

プロに行く投手として

柳裕也投手はこれまでは大学BIG3として注目されていたものの、あくまでドラフト候補の一人だった。しかしこの日は中日からドラフト1位指名をされ、まだ契約はしていないものの、プロに行く選手としてスタンドからも注目された。

その柳投手は最速は143キロどまりで、ストレートも得意の大きなカーブも調子は良くなかった。それでもカットボールを多く使い6回まで1安打9奪三振と柳投手らしい安打数が少なく奪三振が非常に多いピッチングを見せた。

しかし調子が悪い中で飛ばしていったため、7回以降は5安打2失点とさすがに疲労を隠せなかったが、それでも9回1点差に迫られなお2アウト3塁の場面で、ドラフト候補だった佐藤拓也選手を抑え完投勝利、9回6安打12奪三振2失点という内容だった。

「恥ずかしい投球はできないと思ったけど、あくまでチームを勝たせるために投げました」と話す柳投手、コメントに少しプロ入りする投手の意思も見られた。中日は中田スカウト部長以下5人態勢で視察をし中田宗男スカウト部長は「きょうの内容は一番評価できる。大事な一戦でこういう投球ができるのは一番の評価ポイント。来年は100%開幕ローテに入って頑張ってくれるという確信を得た。1軍ローテーションで2桁ぐらい狙えるんじゃないかな」と、高く評価をした。

調子が悪くても、球速が143キロでも、上から投げ投げ下ろし伸びのあるストレートとカーブ、カットボールなどでどれかの球が良くなくても別の球で勝負できる。この奥行きの深さは柳投手をプロで長く投げられる投手にするだろう。

ネット裏では中日のスカウトらが4人態勢で視察。中田宗男スカウト部長は「大事な一戦でこういう投球ができるのは一番の評価ポイント。1軍ローテーションで2桁(勝利)ぐらい狙えるんじゃないかな」と太鼓判を押した。

5人態勢で視察した中日も大喜びだ。中田スカウト部長は「きょうの内容は一番評価できる。来年は100%開幕ローテに入って頑張ってくれるという確信を得た」と何度もうなずいた。

疲労がたまるシーズン終盤。「悪かった中で抑えられた」と、振り返る投球ができる。持ち味の大きなカーブは少なめに、カットボールを多投。引き出しは多彩だ。12三振を奪い、通算338KはOB・秋山登氏(元大洋)の334を抜く歴代8位。「終盤は自分を奮い立たせる意味でも三振を狙った」と、胸を張った。

この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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