2020年注目の大学生のドラフト候補~野手編~

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2020年の注目の大学生野手のドラフト指名予想をしてみます。

大学生野手のドラフト上位候補

氏名 学校 投打 身体/体重 評価
内外 佐藤輝明 近畿大 右左 186/92
牧秀悟 中央大 右右 178/81 A
五十幡亮汰 中央大 右左 172/67 A
古川裕大 上武大 右左 182/86 A

ドラフト上位で指名されそうな選手は今のところ4人、数は多くないものの際立った能力がある選手や、付加価値の高い選手がそろう。その中でドラフト1位指名確実と言えそうなのは、佐藤選手と五十幡選手を挙げたい。

佐藤選手はフルスイングだがバットがコースに柔らかく出て、外角は逆方向に引っ張るように運ぶことができる選手。アベレージを残せるスラッガーで、まともに捉えられたホームランは打った瞬間にわかるようなどこまでも伸びていく打球となる。体が非常に大きいが50m6.1秒の足もあり、サードも守るなど守備で制約があまりない。昨年は打撃は不調で、これが続くと1回目の入札で名前は呼ばれにくくなるかもしれないが、それでも外れ1位までには必ず消えると思う。本来の打撃が取り戻せれば1位指名競合もある。

五十幡選手は50m5.6秒の足は本物で、投手よりも三塁よりにゴロが飛べば内野安打の可能性があり、一塁に出ると二塁までほぼ自動的に進む。また打撃も素直でインコースをしっかりと引っ張り、外野の定位置からずれると2ベースヒット、外野の頭を越えると3ベースヒットになる。またセンターの守備でも、外野の2/3は守備範囲に入れられ、強肩も光る。ドラフト1位で指名される野手はスケールの大きなスラッガータイプや、捕手、遊撃手の即戦力が指名される事が多いが、足で異次元さを見せる五十幡選手は1位指名の可能性がかなり高い。

牧選手は3年生で大学代表の4番を打ち、特に体が大きいという事はないがスタンドにポンポン運ぶ。またチャンスに抜群に強い。そして守備のアドバンテージがある。セカンドが定位置で、2年生まではショートを守るなど、二遊間を守れる4番バッターとしてプロからも人気が高い。古川選手も昨年春に打率.415、5本塁打、13打点の活躍を見せる強打の捕手で、こちらも守備のアドバンテージがある。そしてセカンドまで1.8秒の強肩もあり高く評価されそうだ。二人とも2位までには確実に消えるとみられる。

その他、ドラフトで指名されそうな大学生野手

  氏名 学校 投打 身体/体重 評価
立松由宇 立正大 右左 176/83 B
萩原哲 創価大 右左 174/72 B
元山飛優 東北福祉大 右左 179/68 B+
小川龍成 国学院大 右左 172/72 B
矢野雅哉 亜細亜大 右左 174/65 B+
渡部健人 桐蔭横浜大 右右 176/105 B
小川晃太朗 同志社大 右右 180/75 B
児玉亮涼 九州産業大 右右 167/60 B
赤尾光祐 東海大北海道 右右 181/93 B
並木秀尊 独協大 右右 170/70 B
若林楽人 駒澤大 右右 177/77 B+

全体的に現時点でまだ数が少なく、確実に指名されそうな選手というよりは可能性がある選手としてやや甘めにリストアップをした。この中で確実に指名されると言い切れる選手はいない。

その中で独協大の並木秀尊選手は、大学代表候補合宿で五十幡選手に匹敵する足を見せ、打撃でも巧打を見せている。現時点で育成ドラフトでの指名の範囲に入ってきているが、打撃の力がさらにアピールできれば本会議でも指名されそう。やはり当てていく打撃ではなく、しっかりとしたスイングを見たい。チームの強さ的に大舞台でのアピールは難しいかもしれず、代表候補合宿で注目されることになりそうだ。スピードでは小川晃太朗選手も180cmながら50m5.7秒の抜群の足を見せる。

亜細亜大の矢野雅哉選手と駒澤大の若林楽人選手はアスリート系選手。共に50m5秒台の足があり強肩を見せる。特に矢野選手は遊撃手で、遠投128mという鬼肩があり、身体能力でドラフト上位にも上がってくるかもしれない。若林選手も外野からの強肩を見せたい。

遊撃手やうまい選手が多い。小川龍成選手、児玉亮涼選手はプロでも既に1軍半くらいの位置でショートの守備を任せられそうなところがあり、二人とも、五十幡選手には及ばなないものの走塁などを含めてプレーにスピードがある。小川選手は正確性も高い。元山飛優選手も守備に定評があるが、打撃と合わせて評価をされそうだ。

スラッガー系では渡部健人選手と赤尾光祐選手が挙げられる。共に体重があり、打席で地に根を張りながらフルスイングを見せる。渡部選手は高校時代にショートを守り、昨年の大学野球選手権ではサードで出場しホームランも放っていた。赤尾選手は4番レフトで出場し昨年明治神宮大会では初戦で4打数2安打2打点の活躍。ただしその試合で2三振、また慶応大戦では3打数ノーヒット2奪三振と確実性のアップも期待される。

指名順位予想

最後に2019年のドラフト候補と比較して、指名順位を予想してみる

順位 2019年 2020年
1~2位 佐藤都志也 東洋大
海野隆司 東海大
宇草孔基 法政大
佐藤輝明 近畿大(1位予想)
五十幡亮汰 中央大(1位予想)
牧秀悟 中央大(2位予想)
古川裕大 上武大(2位予想)
3~4位 高部瑛斗 国士舘大
郡司裕也 慶応大
矢野雅哉 亜細亜大
元山飛優 東北福祉大
5位以下 石原貴規 天理大
梅林優貴 広島文化学園大
柳町達 慶応大
福田光輝 法政大
勝俣翔貴 国際武道大
蝦名達夫 青森大
片岡奨人 東日本国際大
並木秀尊 独協大
小川龍成 国学院大
小川晃太朗 同志社大
育成 植田将太 慶応大
山崎真彰 ハワイ大
宮田輝星 福岡大
小野寺暖 大阪商業大
奥山皓太 静岡大
大下誠一郎 白鴎大
佐藤優悟 仙台大
 

2020年度-大学生捕手のドラフト候補リスト
2020年度-大学生内野手のドラフト候補リスト
2020年度-大学生外野手のドラフト候補リスト

この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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