東都大学リーグは1部で最後の試合となった中央大vs駒澤大の3回戦が行われ、中央大がエース・西舘勇陽投手の完投で勝利し1部残留を決めた。駒澤大は入れ替え戦にまわる。
3失点
最速155キロの速球を投げ、ドラフト1位候補に名前の挙がる西舘勇陽投手だが、今季はここまで2勝5敗、投げる球の威力は悪くないのだが、細かいコントロールなどで苦しんだ。エースの成績と合わせるようにチームも最下位争いとなってしまう。そしてこの日は勝ち点0の駒澤大と、負けたら入れ替え戦出場という厳しい試合に先発した。
2回にホームランを浴びて1失点、4回にも2ランホームランを浴びて2失点と0-3となる。今年、多く経験した感覚、そして昨年春の三つ巴の優勝決定戦で、3-1の場面でリリーフで登板して逆転負けし優勝を逃した場面が蘇り、また自分のせいで負けるのか」と思ったという。
それでも5回と6回に味方が1点ずつを奪うと、7回には同じ4年生で苦しみを共にしてきた高橋隆慶選手がレフトオーバーの3ベースヒットで2点を奪い逆転、更に1点を加えて5-3となった。
「弱い気持ちが一気に吹っ切れた。その後は気持ちを強くもって、俺に任せろという気持ちで投げられました」と話し、それ以降は気迫のこもった投球で9回を136球で完投し、7安打を許したものの11奪三振で勝利を手にした。
この日、視察した巨人の柏田スカウトは「雨で何度もスライドがあったし、長いイニングを投げた疲労が残る中でよく投げ切った」と評価した。この春は本調子ではなかったのは間違いないが、スカウトとしては秋にもう一度見ようという所で評価を落としてはいない。
「先制されることが多くて。野手が得点しにくい雰囲気を自分が作ってしまって申し訳なかった。今日は逆転してくれた。野手のおかげです」と話した西館投手、この春の不調の原因を探していくのは結構難しい作業かもしれないが、まずは疲れを取って、秋には集大成というようなエースの投球で、チームを優勝に導きたい。
視察した巨人・柏田貴史スカウトは「雨で何度もスライド(登板)があったし、長いイニングを投げた疲労が残る中でよく投げ切った」と高い評価を変えていない。清水監督は「秋は日本一を目指せるチームだと思う」と期待を膨らませた。
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