侍ジャパンのトップチームに、愛知工業大の中村優斗投手が圧巻のデビューをした。この日登板した投手の中で最速の157キロを記録した。
将来性
圧巻だった。ストレートは初球が155キロで、その後はほぼ全てが156キロ、そしてこの日最速の157キロも記録するなど、11球のうち7球を投げたストレートの平均球速は156キロだった。
そのストレートに制球の心配が無い。いずれも低めの山本捕手がミットを構えた付近に行った。前日の山下舜平大投手でもストレートが高めに行っていたが、それが無い事、そして何より、すべてが155キロ以上という球速のブレも少ない事に、中村投手のフォームの安定さを感じることができる
この日はスライダーもすごかった。三振を奪うタイプの沈むスライダーを、ワンバウンドにも、ボールになったものの外角のコーナー、内角にも投げた。鋭いスライダーで1つの三振を奪った。他にも小さめのスライダーやスプリットもあるが、ストレートとスライダーの2種類で抑えた。
それでもまだ成長途中の投手とも言える。ストレートは前にあまり飛ばさなかったものの、山下投手のように空振りを奪えるキレという点はまだ成長の余地がある。また、変化球のコントロールの精度も、先発した金丸投手に比べると、もっと高めることができると感じた。
しかし、もしそれができれば、打てる打者はいなくなるんじゃないかと思う。それだけ高いレベルにいて、さらに高いレベルに行ける投手だと思う。
高校は諫早農で、公務員試験の合格率が100%だったからというのが進学の理由だった。そこでストレートの球威を評価され、愛知工業大の平井監督がその投球を目にして「プロを目指そう」と大学に進み、157キロ右腕へと成長して侍ジャパンのトップチームで投げる投手となった。
日本の宝をみんなの力と目で輝けるものにすることができる。中村投手の成長に、日本野球の深さ感じさせる。




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