東都リーグが開幕し、亜細亜大のエースでプロ注目の齊藤汰直投手が先発し、東洋大の島田舜也投手とのプロ注目投手対決となった。5回途中2失点で降板したものの、中日のチーフスカウトが高く評価している。
「ボールの質がいい」
この日は153キロ右腕でドラフト上位候補と注目される東洋大・島田舜也投手と対決となった齊藤汰直投手、立ち上がりに自己最速タイの150キロを記録するなど気迫もこもった投球を見せた。
4回までノーヒット投球を見せる。キレの良いストレートの他に得意のツーシームの他、冬の間に磨いたフォークボールも使って空振りを奪った。味方も3回に島田投手を攻略して4点を奪うなど、チームに勢いをもたらした。
しかし、5回に投球のリズムが悪くなると、ホームランを浴びるなど2失点し、勝利投手目前の2アウトで降板した。「自分のあとを井上がよくつないでくれた。」と話し、チームの勝利を喜んだ。
この日はプロ12球団のスカウトが視察に訪れたが、中日の音チーフスカウトは「ボールの質がいい。落ちる球もあるし、楽しみな投手」と評価した。
齊藤投手は武庫荘総合高校時代に146キロのキレの良いストレートを投げてプロからも注目されていたが、亜細亜大では2年の春に勝ち星こそ無かったものの頭角を現すと、その秋はショートイニングで強い球を投げ、その冬の侍ジャパン大学代表候補強化合宿にも呼ばれた。
昨年は春に先発として8試合に登板し、1完封を含む4勝3敗を記録したものの、秋は調子が良くなかったもののリリーフで短いイニングを投げていた。昨冬の大学代表候補強化合宿には呼ばれなかったが、大学4年となり再びドラフト候補として注目される。
「このオフに磨いた真っすぐの強さ、質を出せたのを生かして、次はもっと投げられるようにしたい」と話し、さらにアピールをしていくことを誓った。次はもっと長いイニングを投げ、この春にキャリアハイとなる4勝以上を挙げ、そして6月の侍ジャパン大学代表候補合宿に参加して代表入りし、日米大学野球でも先発として期待したい。
質の高いストレートとツーシーム・フォークボールのコンビネーションは、プロでも通用する球となりそうで、先発右腕投手としてドラフト上位指名の可能性もあると思う。まずは東都の右腕投手のライバルである島田投手や青山学院大の中西聖輝投手、日本大の市川祐投手に投げ勝ち、東都ナンバーワン右腕であることをスカウトに認めさせることが大切だ。


コメント