第74回全日本大学野球選手権大会では、中京大学(愛知)が近畿大に勝利して2年連続のベスト8進出を決めた。初戦でホームランを放っていた今秋ドラフト候補の秋山俊外野手(4年・仙台育英)がこの日も2安打1打点の活躍。2試合で6打数5安打、打率.833の活躍を見せている。この日は阪神が球団副本部長、統括スカウトを含む10人態勢で視察するなど、プロ球団の視線は熱を帯びている。
全国の舞台で大暴れ、「いい形で振れている」
秋山俊選手は、「この大会に懸ける思いが強かったので、やるべきことやる中で結果につながっている」と話した。初戦・久留米工業大学戦では、右翼席中段へ運ぶ特大ソロ本塁打を含む3安打2打点。そしてこの日の近畿大学戦でも、3回にレフト前ヒットを放つと、5回には2死二塁からセンターオーバーのタイムリー三塁打を放つなど2安打1打点。この場面では初球のファウルでバットが折れるアクシデントもあったが、動じることなく結果を出した。2試合で6打数5安打と、まさに手が付けられない状態だ。「いい形で振れている。いい対応ができた」と、本人も確かな手応えを口にした。
阪神10人態勢で視察、担当スカウト「バッティングはトップクラス」中日スカウトも高評価
全国の舞台で一躍ドラフトの主役に名乗りを上げた。この日は阪神が竹内球団副本部長、畑山統括スカウトなど10人態勢で視察し、担当スカウトが絶賛した。
阪神・筒井和也スカウト:「コンタクト能力に優れていて対応力が高い。この春は打撃の調子を上げていたし、投手や舞台が変わっても結果を残せることは凄く大事。担当してきた選手の中でもバッティングはトップクラス。この大会で非常に評価を上げたと思います」
と話し、中野拓夢選手らを見てきた同スカウトの中でも打撃トップクラスの選手と評価した。
昨年の悔しさとライバルの存在が原動力「本気で日本一を目指してきた」
昨年は、優勝した青山学院大学に敗れた際、佐々木泰選手(広島ドラフト1位)や西川史礁選手(千葉ロッテドラフト1位)のスイングに衝撃を受けてからその差を埋めるべく、この1年間、試行錯誤を重ねてきた。今春の愛知大学リーグで4本の本塁打を放ち本塁打王に輝くなど、その努力が実を結んでいる。
「苦手なコースというのはあまりなくて、来た球に素直にバットが出ている」という自然体の打撃で、強い振りをしながらもコンタクトも高き打撃が魅力。「この大会に懸ける思いがある」と「プロ一本」という夢の実現へを目指し、今大会でバットで日を拭き続ける。
秋山俊選手 プロフィール
- 氏名:秋山 俊(あきやま しゅん)
- 生年月日:2003年4月20日
- 出身地:北海道登別市
- 経歴:富岸ファイターズ(小1) – 登別ビッグフラップオーシャン(緑陽中) – 仙台育英高校 – 中京大学(4年)
- 投打:右投左打
- 身長・体重:180cm・86kg
- ポジション:外野手
- 主な特徴や実績:大学日本代表候補のプロ注目左打ち外野手。2025年全日本大学野球選手権では2試合で6打数5安打(打率.833)と大活躍。阪神、中日など複数球団のスカウトから高い評価を受ける。今春の愛知大学リーグで4本塁打を放ち本塁打王。昨夏に大学日本代表入り。ファイターズジュニア選出経験あり。






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