第74回全日本大学野球選手権大会は11日、2回戦が行われ、21年ぶりに出場した大阪産業大学(阪神大学)は福井工業大学(北陸大学)に0-3で敗れ、初戦で姿を消した。プロ注目の4番で主将の小出望那捕手(4年=大産大付)は4打席無安打に終わり、チームを勝利に導くことはできなかったが、「悔しいが、全力を出せたので悔いはない」とすがすがしい表情で全国の舞台を振り返った。
プロ注目捕手・小出望那選手、悔しい4打席無安打「打撃力が足りなかった」
全国の舞台で快音を響かせることはできなかった。主将として、4番・捕手としてチームを牽引してきた小出望那選手は、この日4打席に立ち、1死球はあったものの3打数無安打2三振でノーヒットだった。「緊張したけど、楽しかった。悔しいけど、全力は出し切った」と、力を出し尽くしたと話した。
今春のリーグ戦を通して打撃の調子が上がらなかったという小出選手。「なかなか調子が上がらず苦しかったが、秋に打ちたい。打撃力が足りなかった」と話す。プロも注目をしているが、侍ジャパン大学代表選考合宿にも呼ばれておらず、この春のアピールの舞台は関西5リーグオールスター対抗でとなりそうだ。
市川監督「バッテリー中心の守りの野球はできた」と健闘称える
打線は東北福祉大の5投手に完封リレーを喫した。それでも投手陣は奮闘し、先発した今春リーグMVP左腕の高橋克弥投手(4年=高知)は、2回に3ラン本塁打を浴びたものの、その後は粘りのピッチングでスコアボードに0を並べ、9回途中3失点と試合を作った。
大阪産業大学の市川哲也監督は、「守りの野球はできていた。高橋と小出のバッテリー中心にはできていた。もうちょっと打てるかなと思ったんですけど」と、バッテリーを中心としたディフェンスに手応えを感じつつ、「4年生中心で頑張ってくれた」と選手たちの健闘を称えた。
主将としての経験を胸に「また全国に戻ってきたい」
小中高大と全てのカテゴリーでキャプテンを務めてきたという小出選手。「一番しんどかった。負けているときのベンチの雰囲気とか、自分が落ち込んだらダメなので、意識してみました」と、主将としての重責と苦悩を明かしつつも、「いい経験をさせてもらった」と胸を張った。
全国の舞台でプレーした経験は、大きな財産となった。「球場の雰囲気や全国レベルのピッチャーと対戦できていい経験になった。東京ドームはめちゃくちゃ楽しかったんで、また全国に戻ってきたいです」と、秋の明治神宮大会でのリベンジを誓った。
小出望那選手 プロフィール
- 氏名:小出 望那(こいで もなく)
- 所属:大阪産業大学(4年)
- 出身高校:大阪産業大学附属高校
- ポジション:捕手
- 投打:右投右打
- 主な特徴や実績:プロ注目の捕手。大阪産業大学で主将を務め、4番に座る。2025年全日本大学野球選手権では初戦で福井工業大学に敗れるも、チームを21年ぶりの全国大会出場に導く。小中高大と全てのカテゴリーで主将を経験。



コメント