東都大学野球3部リーグが開幕し、プロを目指す2人の150キロ右腕が、視察に訪れた巨人、横浜DeNAなど3球団スカウトの前でアピールをした。上智大の最速153キロ右腕・正木悠馬投手は5回11奪三振の快投。大正大の田中渓樹投手は大学から投手に転向し最速150キロを計測するまでに成長した姿を見せた。
上智大・正木、5回11奪三振の圧巻投球
東都3部リーグも最速153キロのドラフト候補投手が複数いる。上智大の先発・正木悠馬投手は順天堂大を相手に先発すると、5回を投げて被安打わずか1、無失点に抑える完璧な投球を披露した。圧巻だったのはその奪三振能力で、3回と5回には三者連続空振り三振を奪うなど、アウト15個のうち11個を三振で記録した。
試合後には「納得のいく球があまり投げられなかった」と厳しい自己評価だったが、視察に訪れた巨人、DeNAなど3球団のスカウトに強烈な印象を残した。ドラフト会議に向けては、「こだわりはない。自分ではい上がっていくしかない」と語り、指名順位や球団にこだわらず、どこからのどの順位でもプロ入りを目指す。
大正大・田中、大学から投手転向でプロを目指す異色の経歴
もう一人の注目投手がマウンドに上がった。大正大の田中渓樹投手はこの日はリリーフで登板し、1/3回で2安打3四死球で2失点と悔しい結果に終わった。それでも球速は140キロ台後半を連発し、そのポテンシャルの高さを見せた。
田中投手は関東第一高校時代は内野手で、スタメンにもなれなかったという。「何か変えなければ」と、大学で投手への転向を決意。1年時には142キロだった球速は、今年5月には150キロを記録するまでに成長した。
この日は3球団のスカウトが視察した。「明確にプロが見えてきたのはここ最近のこと。今まで見に来てもらうなんて全くなかった」と話し、「実感はあまりないですけど、成長できてる部分があるのかな」と実感についても話した。
「日本で一番高いレベルでやりたい。まずは1試合1試合ちゃんと勝てるように、やるべきことをきちんとやっていきたい」と話し、夢のプロ野球に向けて、アピールを続ける。
田中投手は184cm92kgの大型右腕投手で、ポテンシャルの高さが印象深い。毎年多くの選手が指名される東都リーグだが、3部からも複数のドラフト指名となるか注目される。
正木 悠馬(まさき ゆうま) プロフィール
- 所属:上智大学(4年)
- ポジション:投手
- 投打:右投
- 主な特徴や実績:最速153キロを誇るプロ注目右腕。東都3部リーグの開幕戦で5回1安打11奪三振無失点の快投を見せた。
田中 渓樹(たなか けいたつ) プロフィール
- 所属:大正大学(4年)
- ポジション:投手
- 投打:不明
- 主な特徴や実績:関東第一高時代は内野手。大正大学入学後に投手に転向し、最速150キロを計測するまでに成長した異色の経歴を持つドラフト候補。


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