京滋大学リーグでは、花園大が大谷大に3-2で勝利した。今秋ドラフト候補の最速155キロ右腕・藤原聡大投手が先発し、5回を無安打無失点10奪三振と圧巻の投球を披露。プロ志望届提出後、初のマウンドで首脳クラスが顔を揃えた9球団のスカウトに、その実力を見せつけた。巨人の水野編成本部長代理は「上位候補」と最高級の評価をしている。
5回無安打10奪三振、圧巻の奪三振ショー
プロ注目の右腕が、スカウトの視線を釘付けにした。初回からエンジン全開の藤原聡大投手は、3者連続三振と完璧な立ち上がりを見せる。この日は自身に「3球勝負」を課し、最速154キロのストレートと得意のスライダーを駆使して打者を圧倒した。
3回にもわずか13球で三者三振に斬って取るなど、5回を投げて許した走者は四球とエラーによる2人のみで、二塁も踏ませない完璧な内容で、アウト15個のうち10個を三振で奪った。
プロ志望届提出後の初の試合に「緊張する。いつもと違う感覚」と話したものの、「早めに勝負する課題はクリアできました」と話し、「四球を出してしまったところに、まだまだ自分の甘さはある」と反省を口にしたが、5回61球で投げ終える効率的な投球で、その力を証明した。
巨人、東京ヤクルトなど9球団が絶賛「すばらしいという言葉しか出てこない」
プロ志望届を提出してから初登板となったこの日、バックネット裏には4人態勢の巨人のほか、阪神、ヤクルトなど9球団のスカウトが集結。ヤクルトは小川GM、巨人は水野スカウト部長、北海道日本ハムは木田GM代行といった首脳クラスも顔を揃えた。その熱視線の中、圧巻の投球を見せた右腕に、各球団から絶賛の声が相次いだ。
巨人・水野雄仁編成本部長代理:「真っすぐも速いし、変化球も言うことない。上位候補でしょう。双璧をなしている」
東京ヤクルト・小川淳司GM:「投球フォームやボールの質、すばらしいという言葉しか出てこない」
大学初のプロへ、秋の栄冠と共に夢を掴む
「緊張する。いつもと違う感覚」と、注目度の高まりを実感しながらも、マウンドでは堂々とした姿を見せた藤原投手。大学初のNPB選手誕生へ、そして自身初の秋季リーグ優勝と神宮出場へ、「チームの栄冠とともに、同大初のプロ入りを実現させる」と力強く語った。
藤原 聡大(ふじわら そうた) プロフィール
- 所属:花園大学(4年)
- ポジション:投手
- 投打:右投右打
- 身長・体重:177cm75kg
- 経歴:水口高(滋賀)
- 主な特徴や実績:2003年11月20日生まれ、21歳。三重県出身。最速155キロを誇るプロ注目右腕。リーグ戦で5回無安打10奪三振の快投を見せた。憧れの選手は西武・今井達也投手。
藤原5回零封10Kで先勝だ ー スポーツニッポン関西版紙面


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