東都大学野球秋季リーグで8日、開幕5連敗と泥沼にあえいでいた東洋大学が亜細亜大学に4-3で逆転勝利し、待望の今季初白星を挙げた。試合を決めたのは、今秋ドラフト候補で主将の池田彪我内野手(4年=三重)。8回に起死回生の逆転2点三塁打を放ち、主将のバットがチームを救った。
前日の雪辱、気迫の逆転2点三塁打
主将の執念が、長いトンネルを抜け出す一打を生んだ。1点を追う8回1死二、三塁の絶好機。前日の試合でサヨナラの好機に凡退していた池田彪我選手は、「やり返してやるぞと思って打席に入った」と、低めのスライダーを強振。打球は右中間フェンスを直撃する逆転の2点三塁打となり、三塁ベースへ気迫のヘッドスライディングを見せた。
開幕から5連敗と勝利が遠く、選手たちの口数も減っていたというチーム状況だったが、「勝ちたいと思っていても、なかなか勝てない試合が多かった。すごく大きな1勝になる」と、主将は劇的な初勝利の味を噛み締めた。井上大監督も「あの場面でよく打った」と殊勲の主将を称えた。
絶好調の主将、打率.375でドラフトへ
チームは苦しんでいるが、池田選手自身のバットは好調だ。この日の2安打で打率を.375(24打数9安打)とし、ドラフト候補としてのアピールを続けている。主将としてチームを鼓舞し、OBからの「前を向いて頑張れよ」というエールをナインに伝えるなど、プレー以外でもチームを支えてきた。
池田選手は左打ちの強打者でサードを守る。三重高校から東洋大に進学し、昨年は2部リーグだったものの春に4本塁打15打点を記録。昨秋は打率.192と低迷したが、今春は1部リーグに昇格して打率.293を記録し、三塁のベストナインを獲得した。
「チームを引っ張って勝たせられたら」と語る主将が、ここからの巻き返しを誓うが、既にプロ志望届を提出しており、打撃の強い三塁手で、ドラフト候補としては昨年も2部だったことからまだ評価が定まっていない感じもあり、23日のドラフト会議直前まで評価が動く選手かもしれない。注目したい。
池田 彪我 プロフィール
- 氏名:池田 彪我(いけだ ひゅうが)
- 所属:東洋大学 4年
- 出身:三重高校
- ポジション:内野手
- 投打:右投左打
- 身長・体重:180cm・90kg
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト候補。東洋大学主将。開幕5連敗を止める逆転の2点三塁打を放つ。勝負強い打撃が持ち味で、秋季リーグは打率3割7分5厘と好調。






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