東都大学野球秋季リーグで、今秋ドラフト上位候補の亜細亜大学・齊藤汰直投手(4年=武庫荘総合)が、またしても悪夢に見舞われた。国学院大学戦で9回まで1安打10奪三振と圧巻の投球を見せながら、味方の援護なく延長タイブレークの末にサヨナラ負け。これで3試合連続の完投負けとなり、エースはマウンドで呆然と立ち尽くした。
9回1安打10Kも、延長10回に悪夢のサヨナラエラー
これ以上ないほどの快投が、あまりにも無情な結末を迎えた。齊藤汰直投手は、この日もエースの投球で国学院大学打線を圧倒。9回まで許した安打はわずか1本、10個の三振を奪う完璧な内容でスコアボードに0を並べ続けた。しかし、味方打線も4安打と沈黙し、試合は0-0のまま延長タイブレークへ突入した。
10回表、亜細亜大学は無死一、二塁の好機でバントを失敗するなど無得点。その裏、の最初のバッターの初球が甘く入ると、打球はライトの頭上を超えるサヨナラ二塁打となった。
指揮官も嘆く「あれだけのピッチングで勝てないのはきつい」
3試合連続での完投負けという非情な結果に、正村公弘監督も「打線がどうしても点を取れなくて、歯がゆい。被安打1の好投で勝てないとキツい」と、エースを援護できない打線に嘆いた。それでも、「本当によく投げている。エースですから。全然、降りる気もないので行かせた」と、タイブレークの10回も登板させ、最後まで投げ抜いた右腕への揺るぎない信頼を口にした。
ドラフト1位へ、3戦目で雪辱誓う
「ドラフト1位で行きたい」と公言する右腕にとって、今季は防御率1.57でリーグ3位も、1勝4敗とあまりにもつらい結果が続いている。それでも齊藤投手は、「明日、チームに勝ってもらって、明後日リベンジできるよう頑張ります」と、勝ち点をかけた3回戦での登板に闘志を燃やした。この悔しさを、自らの右腕で晴らすしかない。
齊藤 汰直 プロフィール
- 氏名:齊藤 汰直(さいとう たいち)
- 所属:亜細亜大学 4年
- 出身:兵庫県立武庫荘総合高校
- ポジション:投手
- 投打:右投右打
- 身長・体重:182cm・85kg
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト上位候補。最速152キロの本格派右腕。日米大学野球日本代表。9回1/3を1安打10奪三振と好投するも3試合連続の完投負けを喫した。





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