来年のドラフト候補として注目される慶応義塾大学の最速153キロ右腕・広池浩成投手は、父が埼玉西武で編成のトップを務める広池浩司球団本部長(52)について、「親としてじゃなく、完全にドライに評価されたい」と話し、自らの右腕で扉を開く決意を見せた。
父は編成責任者、「ドライに評価されたい」覚悟の挑戦
これまでも、今成亮太選手、来年のドラフト候補の古城大翔選手(花巻東)など、父親がスカウトということは、まあまあ有ることだった。しかし、来年のドラフト候補・広池浩成投手は父親が西武の編成トップということで注目されている。しかし選手本人は、「親としてじゃなく完全にドライに、本部長の仕事で評価されたいです。NPBで活躍するのが目標なので。どこの球団でとかは全くないです」と話した。
父・浩司氏は元広島の投手で、西武のフロント入りすると、球団本部長としてチームの編成に腕を見せている。広池選手も父について「野球への熱量がすさまじい人」と話す。
怪我を乗り越え156キロ、進化した肉体で
広池投手は、今秋のリーグ戦は春に負った右肘の肉離れの影響で登板がなかった。しかし、転んでもただでは起きない。離脱期間中にトレーニングを強化し、「機能も強さも、1年前とは全く違う体です」と体を作り直して自信を深めた。ブルペンではすでに156キロを計測したとの情報もあり、ポテンシャルの高さは底知れない。
まだ東京六大学では通算で17試合に登板して2勝2敗にとどまっている。しかし153キロを投げる速球はSNSの発信も積極的に行っており周知されている。そして「12球団どこからも、あいつがほしいって思われるくらいの選手になりたい」と話し、プロ入りを熱望する。
生粋のNPB党、西武ファンの一面も
近年、アマチュア野球の選手も、メジャー志向がつよまっており、昨日も仙台大で来年のドラフトの目玉だった佐藤幻瑛投手が、MLBに挑戦のために来年からアメリカの大学に編入する事が報じられた。慶応大も海外に目を向けている選手が多いように見られ、野球だけにかかわらず、世界に飛び出す事を目指していた選手も見てきた。
しかし広池投手は、父の縁もあり幼少期からプロ野球が身近にあり、プロ野球へのあこがれを持っている。また、「年1では絶対に行きます。チケットはちゃんと自分で買って」と、西武ファンとしてベルーナドームで観戦するほどの熱の入れようだ。
来秋のドラフト会議では、父がドラフト会議の会場のテーブルについている可能性が高いと思うが、「広池浩成」と読み上げられる時、どのような表情を見せるのかが注目される。
まずは来春のリーグ戦で圧倒的なストレートで5勝0敗の成績を残し、父のその表情がTBSの中継内で抜かれるようにして欲しい。
広池浩成 プロフィール
- 氏名: 広池 浩成(ひろいけ・こうせい)
- 所属: 慶応義塾大学(3年)
- 出身: 広島県(慶応高校卒)
- ポジション: 投手
- 投打: 右投左打
- 身長・体重: 180cm、85kg
- 主な特徴や実績: 最速153キロ(練習では156キロ)の直球とフォーク、スライダーを操る本格派。父は西武・広池浩司球団本部長。来秋ドラフトの隠し玉候補。







コメント