わかさスタジアム京都にて「立命館大学 学園創立125周年記念試合」が開催され、立命館大(関西学生)と慶応義塾大(東京六大学)が対戦した。この記念試合で立命館大の先発マウンドに上がったのは、今秋のドラフト上位候補として注目される最速151キロ左腕、有馬伽久投手(4年・愛工大名電)だ。立ち上がりに不運な失点を許したものの、中盤以降に驚異的な修正能力を披露。ネット裏に集結したプロ8球団16人のスカウト陣に対し、その完成度の高さと、ドラフト1位候補のポテンシャルをあらためて見せつけた。
序盤の課題を即座に修正、3回から「完全投球」と4者連続三振
有馬伽久投手は初回、味方の失策から走者を背負うと、安打と四球が絡んで2失点。立ち上がりは軸足に体重が乗り切らないまま投げてしまう課題が出た。しかし、ベンチに戻ると冷静に自己分析を行い、「引きずることなくベンチで準備ができた(デイリースポーツ)。」と、片山監督やコーチからの指摘を即座に投球へ反映させた。
3回からマウンドでの姿が一変した。しっかりと軸足にタメを作るフォームへ修正すると、慶大打線を圧倒。3回から5回までの3イニングを完璧に抑える完全投球を披露し、4者連続三振を含む計5奪三振をマークした。この日の最速は147キロを計測し、冬の間に磨き上げてきたストレートで空振りを奪った。「冷静にしっかりと修正して自分のピッチングができた。そこは手応えを感じています(スポーツ報知)。」と語る通り、ゲームの中で自らを立て直す能力の高さを見せた。
巨人・ヤクルトら8球団スカウトが絶賛、「この時期であれだけ投げられれば十分」
ネット裏にはNPB8球団から16人のスカウトが駆けつけた。特に5球団は編成幹部クラスを含む複数人態勢を敷くなど、有馬投手への注目度の高さは群を抜いている。各球団のスカウト陣からは、その完成度と腕の振りの鋭さに対して高い評価が相次いだ。
巨人・榑松伸介スカウトディレクター:「真っすぐも変化球も同じように腕が鋭く振れて、あとはボールのキレ。この時期であれだけ投げられれば十分です。腕の振りとボールのキレで勝負するタイプ。ツーシームも効いていた」
ヤクルト・橿渕聡スカウトグループデスク:「リーグ戦開幕前に一度見ておきたかった。調整段階としては十分だと思う。いい投手であることは間違いない」
ヤクルト・平岡スカウト:「完成度が高い。ストレートと変化球の組み合わせ方がうまい」
楽天・足立祐一スカウト:「まだ調整段階だと思いますが、ゲーム中に修正したのは能力が高い。しっかり腕が振れている。ツーシームも良かったです」
昨秋の明治神宮大会で大会記録となる「10者連続三振」を達成し、一躍全国区となった左腕には、即戦力左腕投手としての期待が高く、すぐに左の先発が欲しい球団は、今すぐにも欲しいだろう。
「日本一」と「ドラフト1位」への誓い、近大との初戦を見据える
有馬投手はこの冬、変化球に頼らず「真っすぐで勝負できる投手」を目指して体の使い方を見直してきた。「真っすぐと分かっていても勝負できるようになりたい(スポーツ報知)。」という決意は、この日のマウンドでコースに決まる直球で空振りを奪ったことで、確かな自信へと変わった。愛工大名電時代には2年夏、3年夏と2度の甲子園を経験しているが、大学生活最後の1年に懸ける思いは強い。
目標は明確だ。「チームとしては日本一。個人としてはドラフト1位でプロに行くこと(スポーツ報知)。」ときっぱり語る。立命館大は今春、2季連続の優勝を目指してリーグ戦に挑む。初戦の相手は、昨秋敗れている宿敵・近大だ。125周年の記念試合で見せた快投は、日本一への、そしてプロの世界へと続く道の輝かしいスタートラインとなった。
【有馬 伽久】 プロフィール
- 氏名: 有馬伽久(ありま・がく)
- 所属: 立命館大学(4年)
- 出身: 奈良県(愛工大名電高校卒)
- ポジション: 投手
- 投打: 左投左打
- 身長・体重: 175cm、80kg
- 主な特徴や実績: 最速151キロの本格派左腕。愛工大名電高では2年秋から背番号1を背負い甲子園に2度出場。大学3年秋の明治神宮大会で10者連続三振という驚異の大会新記録を樹立した。キレのある直球とツーシームなどの変化球のコンビネーションが武器。今秋のドラフト1位候補。










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