阪神大学野球春季リーグでは、関西国際大(関国大)は大阪体育大(大体大)と対戦し、1-3で敗れ黒星スタートとなった。マウンドに上がったのは、昨秋の故障から復活を遂げたプロ注目のエース左腕、藤本拓己投手(4年=兵庫商)だ。5回を投げて自己最速を更新する147キロを計測したものの、制球の乱れから3失点を喫し降板した。
自己最速147キロも5与四球の乱調、「立ち上がりの力み」
藤本拓己投手は昨秋に左手首を痛めて1試合に登板に終わっており、この日は完全復活を証明する舞台だった。しかし、力強い腕の振りを見せたがコントロールできず、初回から制球に苦しんだ。自己最速を1キロ更新する147キロを叩き出した直球は威力十分だったが、5つの四球を許すなど5イニングで117球を要し、3点を失ってマウンドを後にした。全5イニングですべて得点圏に走者を背負うという投球だった。
藤本投手は「力んで自分の投球ができなかった。いかに最初から落ち着いた状態で投げられるか、修正したいと思います(スポーツニッポン)。」本来のテンポを刻めなかった原因を振り返り、復帰登板でありプロ入りに向けたシーズンのスタートということ、さらにはエースとしてチームを勝たせなければならないという責任感により、自分の投球ができなかった。
左手首痛を乗り越えた「7キロ増」の肉体改造。リハビリ期間を飛躍の糧に
昨年の故障中に、肉体強化のチャンスと捉えて徹底したトレーニングと食事トレーニングを行った。体重を7キロ増やして82キロになると、下半身をどっしりとさせ、速球の威力とスタミナの土台を築き上げた。
今年2月に投球を再開し、急ピッチで仕上げて迎えたこの春。増量した肉体から放たれるボールは、明らかに昨春を上回るキレと重さを備えている。この日の黒星は、フォームのバランスがまだ固まっていなかったものの、高い出力で投げられるようになった事は好材料とも言える。
進路は「プロか社会人か」。揺れる胸中とリーグ戦に懸ける執念
最上級生となり、藤本投手の進路にも注目が集まっている。左腕から140キロ後半をコンスタントに投げ込む力は、プロのスカウトのリストにも名を連ねている。しかし藤本投手は「プロか社会人か、今はまだ考えられないですけど、まずは春をしっかりと投げたい(スポーツニッポン)。」と話し、まずはこの春の結果を見て、進路を決める方針を示した。
阪神大学リーグには天理大の的場吏玖投手ら、強力なライバルがひしめいている。ライバルと競い合い、自らの左腕でチームを頂点へと導くこと。その結果として「プロ」の扉が開くことを信じている。兵庫商高時代から「公立の雄」として注目されてきた投手に注目したい。
【藤本 拓己】 プロフィール
- 氏名: 藤本拓己(ふじもと・たくみ)
- 所属: 関西国際大学(4年)
- 出身: 兵庫県(兵庫商業高卒)
- ポジション: 投手
- 投打: 左投左打
- 身長・体重: 183cm、82kg
- 主な特徴や実績: 最速147キロの直球を誇る本格派左腕。昨秋の左手首痛を乗り越え、リハビリ期間中に7kgの増量に成功。2026年春季リーグ開幕戦で自己最速を更新。スライダー、チェンジアップを操り、高い奪三振能力を持つプロ注目候補。









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