東都大学野球春季リーグは8日、神宮球場で第1週の2回戦が行われ、10季ぶりに1部復帰を果たした立正大復帰後初勝利を挙げた。高田庵冬内野手(1年=仙台育英)が値千金の1部初本塁打を放った。また、王者・青学大は亜細亜大に連勝して勝点を獲得、1年生の菅野陽平内野手(1年=福岡大大濠)が決勝打をマークし、1番を打つ新井瑛太外野手(1年=滝川)もリードオフマンとして存在感を示している。
立正大・高田庵冬が「1部1号」!指名漏れの悔しさを神宮の夜空へ
10シーズンぶりに1部の舞台へ戻ってきた立正大に、勢いをもたらしたのは背番号33を背負うルーキー、高田庵冬選手だった。2回、1死一塁で迎えた第1打席。東洋大の先発・石澤順平投手が投じた甘い球を完璧に捉えた。打球は中堅フェンスを越える先制の2ラン本塁打。これが自身にとって大学リーグ戦初アーチ、そしてチームにとっても1部復帰後の記念すべき第1号となった。高田選手は、「凄く興奮した。結果を出せてよかった。ドラフトで指名されなかった後、最初に声をかけてくれたのが立正大。振っていくカラーも自分に合っている。甘い球をしっかり振り切れました(中日スポーツ)。」と話した。
昨夏の甲子園でも本塁打を放ち、プロのスカウト陣からも注目されたが、昨秋のドラフトでは無念の指名漏れ。その悔しさを神宮での爆発力に変えた。金剛弘樹監督(47)も「1年生たちが思い切りよく、らしくない落ち着きで助けてくれた。1年生らしくないところを持っている」と、大舞台で物怖じしない新戦力の台頭を喜んだ。
田中昇之介が3回無失点の好救援!ルーキーたちが手繰り寄せた初白星
投のマウンドでも、立正大のルーキーが輝きを放った。5回から2番手として登板した田中昇之介投手(1年=専大松戸)だ。同点に追いつかれた直後の嫌な流れを、直球を軸にした強気のピッチングで断ち切った。3イニングを2安打2奪三振で無失点に抑えて大学公式戦初勝利をマーク。試合後、金剛監督から「学生が喜んだ方がいい」とウイニングボールを手渡された。
4番の三好元気選手(3年)が「1年生が頑張っているので打ってやろうと思った(中日スポーツ)」と勝ち越し打を放つなど、下級生の躍動がチーム全体を刺激している。立正大は21年春以来の1部勝利を挙げた。
青学大・菅野陽平が2打点、同期・新井瑛太へ負けん気
一方、史上初の7連覇という金字塔を目指す青山学院大でも、新入生が伝統の層の厚さを突き破って躍動している。この日、「8番・遊撃」で2戦連続の先発出場を果たした菅野陽平選手が、4回に均衡を破る2点適時三塁打を放ち、チームを連勝に導いた。
菅野選手は「1年生から出させてもらっている責任感を感じながら、絶対に勝つという気持ちでやっている。新井の活躍もあって自分も打ちたいと思った(サンケイスポーツ)。」と話した。
同じくルーキーで「1番」として出場を続ける新井瑛太選手の存在が、菅野選手の闘志に火をつけた。広島県出身で、福岡大大濠高では強肩強打の遊撃手として鳴らした逸材。7回にも右前打を放ちマルチ安打を記録するなど、王者のなかで着実に自らの居場所を確立しつつある。「勝ち続けて(7連覇に)貢献したい(サンケイスポーツ)」と語り、チームの主軸を狙う。
「戦国東都」の未来を担う。2026年、1年生スターたちの物語
高田庵冬選手、田中昇之介投手、菅野陽平選手と新井瑛太選手。共通しているのは、入学からわずか数週間で、神宮の東都リーグという日本一過酷でレベルの高いリーグで自分のプレーができている点だ。青学大では2年生左腕の田端竜也投手も、2戦目の先発を任されてリーグ初勝利を挙げるなど、若い力がチームの原動力となっている。
2026年の東都大学野球は、近年稀に見る「ルーキー当たり年」となる可能性もあり、これから4年間、神宮の主役として活躍を続けそうだ。毎年、全国から素晴らしい選手が集まる東都リーグでは、秋のドラフト戦線でも4年生が注目されるが、その足元から1年生の力が突き上げている。その力の強さがあることも、東都リーグを最強のリーグとしている所以だろう。
【高田 庵冬】 プロフィール
- 氏名: 高田庵冬(たかだ・あんと)
- 所属: 立正大学(1年)
- 出身: 宮城県(仙台育英高卒)
- ポジション: 内野手(三塁手)
- 投打: 右投右打
- 主な特徴や実績: 仙台育英高時代に甲子園で本塁打を放ったプロ注目スラッガー。2026年春季リーグ2回戦で1部復帰後初アーチとなる先制2ランをマーク。高い身体能力とフルスイングが魅力。2029年ドラフト候補。
【菅野 陽平】 プロフィール
- 氏名: 菅野陽平(すがの・ようへい)
- 所属: 青山学院大学(1年)
- 出身: 広島県(福岡大大濠高卒)
- ポジション: 内野手(遊撃手)
- 投打: 右投右打
- 主な特徴や実績: 福岡大大濠高では遠投100mの強肩と勝負強い打撃で注目。大学1年春の開幕カードからスタメンを勝ち取り、亜大戦で決勝の2点適時三塁打を放った。高い責任感と負けん気の強さが武器。
【新井 瑛太】 プロフィール
- 氏名: 新井瑛太(あらい・えいた)
- 所属: 青山学院大学(1年)
- 出身: 兵庫県(滝川高卒)
- ポジション: 内野手(二塁手)
- 投打: 右投左打
- 主な特徴や実績: 高校時代は投打二刀流として注目。1年春から青学大の1番打者に抜擢される。高いミート力と走力が武器で、将来の青学打線を牽引する期待のルーキー。










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