関西学生野球春季リーグでは同志社大(同大)が京都大を3-1で下して白星発進を飾った。この日、8番・一塁でスタメン出場した佐藤悠斗内野手(4年=仙台育英)は、2022年夏、主将として東北勢初となる悲願の「白河の関越え」を成し遂げており、自身の手で優勝旗を受け取った決勝以来、4年ぶりに聖地のダイヤモンドで安打を記録した。大学で野球を終える決断を下し、集大成の春に臨む。
聖地で見せた咆哮!5回に右前打を放ち「どこでも楽しく」を体現
佐藤悠斗選手にとって、この日の甲子園は特別な再会の舞台だった。高校時代は外野手として鳴らしたが、この日は一塁手として出場。ひたむきに白球を追ったあの夏とと同じ場所でプレーした。1-0のリードで迎えた5回の第3打席、甘く入った球を振り抜くと、打球は鋭く右前へ。4年ぶりの甲子園での安打に、一塁塁上で力強く雄叫びを挙げた。
「(高校の時は)外野手やったんでファーストは初めてだったんですけど。特別な気持ちももちろんあるんですが、どこでも関係なく楽しくやろうと思ってプレーできました(スポーツ報知)。」と話し、技術以上に、野球を心底楽しむマインドを見せた。それが、苦しみ抜いた過去の自分への回答だった。
須江監督の金言で切り開いた「関西」への道。「燃え尽き症候群」を越えて
佐藤選手が同大へ進学したのは、仙台育英・須江監督の強い勧めがあった。同校から同大への進学は前例がなかったが、「関西の人間が合うよ君は(スポーツ報知)。」という言葉通り、関西の気風は佐藤選手の肌に合った。
しかし、大学生活は順風満帆ではなかった。高校で頂点を極めた代償として、「最初は燃え尽き症候群というか、そんな感じがあった(スポーツ報知)」と正直な胸中を明かす。目標を失いかけた時期もあったが、最高学年となり、同期たちとチームを作り上げるプロセスが再び情熱に火をつけた。「今はまた新しい気持ちで違う野球をやっているようになりました」と語る通り、かつての重圧を脱ぎ捨て、一人の野球人として新たな自分を確立した。
「野球で食べていくのはきつい」、引退の決断と未来への展望
佐藤選手はすでに「野球を終える」決断を下している。その理由は、一人の大人として現実を冷静に見つめた結果だった。「野球で食べていくのは、だいぶきついというのは、周りを見て思ってるので。他に自分のやりたいこともたくさんあるんで。野球をやっていたことも今後の仕事に生きてくるかもしれない(スポーツ報知)。」
日本一の主将となった栄光を胸に、自らの意志で次なるステージへ歩みを進める。その決断を下したからこそ、最後の一打席、一プレーが愛おしい。「青春は密」という言葉を残した恩師の教えを胸に、自らの青春を最高の形で締めくくろうとしている。
【佐藤 悠斗】 プロフィール
- 氏名: 佐藤悠斗(さとう・ゆうと)
- 所属: 同志社大学(4年)
- 出身: 兵庫県(仙台育英高卒)
- ポジション: 内野手(一塁手)、外野手
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 173cm、80kg(推定)
- 主な特徴や実績: 2022年夏の甲子園で優勝した仙台育英の主将。東北勢初の日本一に大きく貢献した。大学では須江航監督の勧めで同志社大に進学し、新境地を開拓。大学卒業後の野球引退を決意し、ラストイヤーに懸ける。








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